小さな花束、賞状、記念品を持って帰宅した。
高校を卒業し、カバンひとつ10時間の夜汽車にゆられ、誰も知らないこの土地に就職した。
高度経済成長真っ只中の激動の時代を生き抜いた。
いいことも悪いこともたくさんあった。
在職中に大病を何度も患い、ハンディキャップを負った。
途中同じように苦しかった人達が次々に早期退職していった。
父は、「ゴールは定年」
「自分の人生において仕事は42.195kmのフルマラソン」
と、42年間の在職期間とフルマラソンを重ね合わせては、よく言い自分を励まし続けていた。
就職した時の同期の数は最後満期退職時には3分の1程度だった。
誰よりもそばで見ていたからこそわかる。
仕事に誇りを持ち輝いていた時を。
病に倒れ、愚かな圧力や戦力外であると手のひらを返し背を向け離れて行った人々に苦しみ嘆いていた時を。
それでも小さかった私を含め家族の為に働き続けてくれたことを。
ハンデを背負い苦しみながら、唇をかみしめながら仕事にしがみついたことを。
今私がこうして独立してからも実家に度々遊びに来れるのは、父が働いてくれていたからこそだね。
病でたくさんのことを失ったけれど、それ以上に娘の私は最大限の尊敬と誇りを父に捧げます。
お父さん、42年間本当におつかれさまでした。
家族の為にありがとう。
これからは第二の人生、自分の為に幸せに過ごしてください。
世界中で誰よりも尊敬しています。
そしてお母さん、そんなお父さんを支え続けていたのは紛れもなくお母さんです。
お母さんの真似は出来ません。
お母さんも、おつかれさま。
娘より
(孫と娘作。)
今回はブログに個人的な思いを綴らせていただき、おつきあい下さった方失礼しました。
どうしても自分の思いを綴りたくて。
何の名もないただ一人の人間のゴールを讃えたくて。
この場をお借りして失礼しました。
明日からまたミーハー記事書っきま~す

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