てるは
声の出ない赤ちゃんだった

出産して約1ヶ月くらいの時に動脈管開存症の手術をした
小さな小さな、それはそれはとんでもなく小さすぎる体で
更に更にもっともっととんっっでもなく小さすぎる心臓のほんっとに小さすぎる血管にクリッピングをする手術

生きるか死ぬか、手術をするかしないかはそんな選択のようで
しない、という選択はあり得なかった

もちろん、同意書を書いたし、リスクの話もされたような気がする
何万人に1人の確率ですが〇〇になることがあるかもしれません、みたいな説明を受けたかもしれない
当時はそんな説明ばっかりの毎日だったから、はいはい、とにかくできる事をしてください!!としか言えなかったし、悪いことは考えなくなかったし、考えてもきりがなかった

てるは、哺乳のできない赤ちゃんだった
頑張って飲んでも飲んでも、減らない哺乳瓶のミルク
おっぱいだって、飲んでも飲んでも疲れるだけで、授乳前後の体重が減ってしまうことだってあった
だから、鼻から胃までチューブを通したままの退院だった

出産前から高位破水をしていて、羊水が足りなくて肺が未発達と言われており、産まれてから酸素も長い間使っていた
自発呼吸にもなかなか切り替えられず、口から管を通して肺に酸素を送っていた

手術台の上で、ほんの一瞬、ほんっとに一声、小さな赤ちゃんの泣き声を聞いた
それ以降、管に繋がれた赤ちゃんの泣き声は聞くことができなかった

だから、なかなか管が抜けても先生に言われるまで気が付かなかった
泣かないのが当たり前になっていたから

動脈管開存症の手術の時に血管のすごく近くにある喉の神経を触ってしまうことがあるらしい
左半回神経麻痺、嗄声(させい)

そう告げられた

大きくなるうちに段々に回復するでしょう。

段々って、何ヶ月くらい?
数年。
それはあまりにも長く長く感じられた

泣いても泣いても大きな声が出ない
泣いても聞こえるのは息継ぎの音と喉の鳴る音

そう、彼はこんな赤ちゃんだった
てるは今、会話をして意思疎通もしっかりできる
でも、来年からの小学校、言葉の支援級に入った方がいいのか、悩み中。。。
それもこれから書いていこうかと。