『母に心を引き裂かれて』の読書感想。

 


この本で、初めて「投影性同一視」という言葉を知りました。

鏡の法則のことだそうです。


 

人格障害は、感情の処理が出来ず、相手に自分の感情を投影し攻撃する傾向があるとのこと。


 

母は私と祖母(母にとって姑)・叔母(母の妹)の性格や考え方がソックリだと、物心ついた時から言っています。


暴力を振るう時は必ず、祖母と叔母から嫌な思いをさせられた時の話を、鬼の形相で憎しみを込めて喚き散らし、そのことを忘れます。

 


母にとって私は「母が嫌いな人達の生き写し」で、「お前は、なんで私が嫌いな人達にソックリなの?」とよく言っていました。

 

母が嫌いな人達は、非常識で世間に迷惑をかけている人達だから私もそうなる…らしいです。

 


「なるわけないだろう…!」と思うのですが、母曰く「私の不安は100%当たる。だから、あなたもそうなる!」の一点張り。



揺るぎない 真顔



引き寄せの法則を、不安を引き寄せる為に全力で使っているのは、私の母だけだと思う。



母は、私と母が嫌いな人達は違う個性と価値観を持った他人、という区別が全くつきません。



私=母が嫌いな人達という認識。




この独特な母の思考回路が不思議で仕方がなかった。

 

 


なぜ、私の人格や個性を認めることが出来ないのか?


なぜ、嫌いな人達と私が「同じ」だと思い込んでいるのか?


なぜ、何の脈略もパターンもなく、突然スイッチが入り暴力が始まるのか?


なぜ、世間受けはいいのか?

 


母に関して本当に山ほどの「なぜ?」があり混乱した人生でしたが、ようやく「なぜ」が分かりました。



母が私に何を投影しているのか、実際に母の頭と心で何が起きているのかは分かりません。

 

ただ、母方の祖父母に問題があったのは事実です。祖父母は私に責任転嫁し、私に責任をとらせようとした。



子供が親のセラピーをする必要はなく、親の問題を背負う必要もありません。

 


この本で書かれている話は、母のことで私が感じていた言葉で表現出来ないモヤモヤを、正確に言い当てています。



経験者にしか分からない、独特の閉塞感や罪悪感。


私だけではなかった。

私は悪くなかった。



それを知ることが出来ただけでも、救われました。



また、母が本でいう魔女・みなしごタイプだと判明。

それぞれのタイプごとの対処法も記載されおり、幼い時から割と上手く対処していて驚きました。



本来なら、大人が子供を守りケアするべきなのに真逆の状況。



これからは、一生懸命に生き抜いた自分を大切にして生きます。