悪の大魔王ペロンを倒すため、旅する少年ハンス

ハンスがアーノルドの元に戻った際、アーノルドはまだ、気絶しておりました

アーノルドを優しく見守るハンス

一つの幸せの形を見つけたハンスでありました

ですが、ハンスは幸せに浸っているときではありません

「ああ・・・スタローンを探さなければ」

ハンスは、スタローンを探し始めました

しかし、スタローンを見つけ出すのは、容易ではありません

・・・て言うかー

スタローンなんているわけないしー

そもそも、アーノルドがいるからスタローンもいるとか訳わかんないしー

ハンスって頭がおかしいんじゃないのってかんじーーー

そこにあるとは限らない物を力の限り探し求める

これが、これこそが若さなのです

ハンスは探すのです、スタローンを探すのです

草むらの中

木の上

沼地

サンドバッグの中

ハムの隙間

ハンスはスタローンのかくれていそうな所を探しましたがスタローンは見つかりませんでした

と、その時です

ハンスは重大な事を思い出したのです

「ああ・・・僕はなんて馬鹿なんだ・・・」

「スタローンを探している場合ではないではないか・・・」

「くそー僕の馬鹿、馬鹿、馬鹿・・・」

「いいや、馬鹿は言い過ぎだな・・・」

「僕のおっちょこちょい」

「てへ・・・ドスケベな本の袋とじを開ける途中だった・・・」

「いそがなければ・・・」

幾千の時を超え、めぐりあったハンスとドスケベな本

果てしない欲望は、限りない悲しみの連鎖を呼ぶ

いったいドスケベな本の袋とじには、どんな奇跡がつまっているのでしょう

つづく





悪の大魔王ペロンを倒すため、旅する少年ハンス

おばあさんのことなどすっかり忘れ、アーノルドからサインを貰うことで頭がいっぱいのハンス

ドカン山のアーノルドの元へ向かうハンスの手には、サインペンと色紙が2枚しっかりと握られているのでありました

サインペンと色紙が2枚

アーノルドがいるということは、スタローンもいるのではないだろうか

アーノルドとスタローンは合わせ鏡

アーノルドが「あいるびーばっく」とささやけばスタローンが「えーどりあーーん」と答える

アーノルドがアリナミンⅤならスタローンは伊藤ハムだよ

ハンスはアーノルドの元へ戻った際に、スタローンがいる場合の事を考えて色紙を2枚用意したのです

2人がいる際に、アーノルドにサインを貰って、スタローンにサインを頼まないのはスタローンに対して失礼にあたります

みなさんは、あれだけ肩幅の広いスタローンだから、きっと、心も広いはず

そんなこと、気にしなくてもいいんじゃないか、それより、なんで黒木メイサ結婚してんだよ

なんてことを思うかもしれませんが

些細なことにも気を配れる少年

それがハンスなのです
悪の大魔王ペロンを倒すため、旅する少年ハンス

何があったか知らないが、うつ伏せに倒れているおばあさん

倒れたおばあさんを、心配そうな表情で見つめるハンス

「おばあさん、大丈夫かい、おばあさん」

ハンスは、おばあさんに声をかけるのですが、反応がありません

ハンスは、うつ伏せのおばあさんを、仰向けにしようとおばさんをだきかかえるのであります

するとどうでしょうおばあさんの体が、以前よりムキムキになっているではありませんか

なんだかなーなんてことを思いつつ、おばあさんを仰向けにすると

な、なんと

そこに倒れていたのは、おばあさんではなく、アーノルド・シュワルツネッガーだったのです

「・・・」

「ど、どうして、こんなところにアーノルドがいるんだ・・・」

動揺するハンス

今、ここで何が起こっているのか理解できないハンス

「待てよ、ここにアーノルドがいるってことは、もしかしたら近くに、スタローンもいるかもしれない・・・」

「はっ、今は、そんなことを考えてる場合ではないじゃないか」

我に返るハンス

「今、僕が、やるべきことは、スタローンを探すことではない」

「アーノルドにサインをもらうことなんだーーー」
 
そうして、ハンスは文房具屋へ、サイン色紙を買いに走っていくのでした