いよいよ大学病院に受診。
思ったより待たずに呼ばれ、先生は例の画像をご覧になりました。

「あー、あるね、これですね。」
「手術で取る方向になると思います」
「大きさから言って、ロボット手術でできると思います」
「次は造影剤を入れてのCT撮影を受けてください。それからエコーも。もう少し詳しく見られます」
「いつにしますか?明日以降空いてますよ」

(そうよね、やはり…)とどんどん癌であることを肯定されていました。

「血液検査してもらうけど、手術を前提とした検査してもいいですか?」
と聞かれ、
「絶対手術ですよね、そうですよね、じゃあ採血は一度で終わった方がいいから、そうしてください」

(手術への道、まっしぐら…) 

わかっていたものの、あっさりと、あまりに順調に手術への階段を上がらされていることに、(もちろん、先生が前に進めてくださることはとても有り難いことだったけど)自分が置いていかれそうになりました。

でも、頑張らなきゃ…。

「先生、何かしてはいけないことありますか?」
と質問しました。
そうしたらその先生はちょっと考えて、

「がっかりしないことです」
「落ち込むと本当の病人になっちゃいますから。
楽しく、楽しく、生活するようにしてください」
と言われました。

予想外のお答えだったけど、そう言われて、その先生を信頼しようと思えました。

そう言ってくれた先生に、私も笑顔を返せました。

ガッカリだったけど、憂鬱だけど、笑うことの大切さを改めて感じながら。