日銀は2013年4月から量的緩和政策で大量の国債を購入しているが、2014年10月には追加緩和を行い、現在は年間80兆円を購入している。
来年は、年間の国債発行額が35兆円程度だと見られており、日銀は銀行や年金基金などから残りの40兆円超を買わなければならない。GPIFのリバランスによる国債売却が一巡した今、果たして現在の緩和政策(国債の大量購入)が続けられるのかどうか、大いに疑問がある。
一部には、量を増やせないのなら質で緩和を行えということで国債買い入れ年限の長期化(金利を全体的に下げる目的)や付利の引き下げなどを行うとも言われているが、実際にはどうだろうか。
そもそも黒田総裁の緩和政策が成功したのは、市場予想を上回る大規模緩和や予想外のタイミングが評価されたからである。現在のように取れる手段が少なくなった今、あえて奥の手である追加緩和を行い、市場の失望を買うリスクを犯すよりは、奥の手は残したまま口先で追加緩和を匂わせることで市場の安定を図った方が安全だと考える可能性もある。
いずれにしても黒田総裁の任期はあと2年数ヶ月。インフレターゲット2%を2年でという目標がじりじりと後ろ倒しになる状況で、いつまでその発言を市場関係者が信じ続けるかは疑問である。