亀口公一さんたち日本臨床心理学会原告に追従して、その味方をする人たちがこの裁判について、機関誌や広報紙で説明している言い分の概略は、以下です。

 

被告は、学会運営を「激しく」批判してきた「一派」である。その悪党「一派」が、品行方正な原告学会の「のっとり」を図ったので、裁判に訴えて「排除」した。

 

この短くおおざっぱな理由付けの中にさえ、事実でないことがかたられています。

 

 

以前から学会運営を批判してきた「一派」と記されているのですが、古株役員さんたちの学会運営の私物化の批判をしていた、と客観的に言えるのは、旧運営委員の私を含む2名だけです。

それに、「激しく」という主観に左右される形容表現を、誠意ある第三者にも納得させるためには、その評価・表現が適切だとする客観的事例が証拠として必要です。

でも、証拠となる具体的な事例を述べよと、裁判で被告側から繰り返し求めても、原告側からの回答は、おおざっぱな感想文だけで、一切ありません。

まるで、原告がそう感じてそう思うからそうなのだ、文句あるか?との開き直り。

 

 

これでは、まったく裁判以前と同じ態度です。

現在の原告も裁判前と同じく、対話(ダイアローグ)を拒絶を続けている。

 

ところが、このように原告側が、自分たちに都合の悪いことを、まるで問われもしなかったかのように、スルーして、ひと言も応答しなくても、裁判官の心証は、まったく揺らがないのです。

民事の裁判官(特にヒラメ)は、最初に勝ち負けを決めて、その枠組みからしか、審理を進めないからです。

 

 

亀口さんら原告「一派」の方々は常に、(要するに、中北龍太郎氏の表現力に負ってはいるのですが、)わたくしたち被告の情動を苛立たせる、イヤミな表現で誹謗にも等しい言葉遣いで、自分たちがもっていきたい結論だけを連呼します。

それらの被告への批判(というより誹謗)となる結論づけのための、具体的で客観的な根拠を踏まえての論理の記述や、当事者双方に利害関係の無い第三者が証人となることができる事例は、一つも語られてはいないのです。

 

 

一審では唯一、第三者である、事務管理委託先の大学生協学会支援センターが、「調査嘱託」により、正しい事実を報告したことがありました。

しかし、この時も、中北龍太郎弁護士は、「大学生協の当時の担当者が年度末で退職した後の調査なので、学会支援センターの回答は事実ではない」と、単なる憶測を事実であるかにすり替えて述べ立てました。そればかりか、私たち被告が、前任者の退職を「奇貨として(=タナボタとして)」嘘八百を言っているとの旨の、私たちへの誹謗までおまけに加え、弁論準備書面で書き連ねました。

 

 

このSLAPP恫喝提訴側代理人の中北龍太郎弁護士の書面のあまりの品の無さに、私は、ほとほとあきれました。それもあって、控訴の際の意見書には、裁判官への意見ではなく、中北龍太郎氏への抗議の論調になってしまいました。

(今月末の判決後に、裁判関連書面は、随時こちらで公開する予定です。)

 

亀口さんたちの尋常ではない、任意団体日本臨床心理学会愛の激情に、職業意識から応じられたのであろうとは言え、もしかしたら「人権派」の名も💰で🐸のかなあ....と思われました。

じつは、そのように言えなくも無い、糸口も掴んでいます。

それは、また後の回で....

 

 

弁論の根拠には当然、証拠(ぶつ)が無くてはなりません。

亀口さんたち原告側からの争点に関わる証拠のほぼ全ては、機関誌記事の文章です。

しかし、そのような文書資料をいくら多量に証拠として出してこられても、それは亀口さんたちが、自分たちで書いて、自分たちで編集したお手盛り証拠です。

 

つまり「逐語録」などと称するものさえも、音源から都合の悪い箇所は採取せず、一方的にまたひたすらに、自分たちの側の正しさを証明するように、事実の細部を巧みに細工し改変したものです。

 

 

それを堂々と、証拠として出してこられているのには、あきれました。

私たち被告側からも、原告の細工がはなはだしい部分を、原告が提出した音源から、正しく精確に文字起こしをして、提出しました。

しかし、裁判官はこれを一切無視して、判決文を書いています。

意図的な無視、黙殺でなければ、たぶん、これに引っかかると音源を確かめなくてはならないし、面倒くさいので、目を通しさえもしていない疑いもあります。

 

民事の裁判官は、当事者には「神権政治」の絶対君主として君臨します。

 

 

再度申しますが、民事裁判では、最初にどちらかを勝たせるという方針を裁判官が決めたら、負けさせる方からの弁論準備書面や、証拠は目を通さないし、参考にもしないのです。まあ言えば、プロティスタンティズムの予定説そのものです。

 

理由は、たんに面倒くさいから。

まことに怠惰な神サマです。

 

これが現実に、ごく一般的な民事裁判の進め方なんだそうです。

 

 

なので、代理人弁護士は、どうしたら裁判官に書面を読んでもらえるように書くか、に努めるというわけ。

 

ちなみに、中北龍太郎弁護士の文章は、「切れ味は鋭くないが、青龍刀だ」と言われているようです。それって、ほめ言葉なのでしょうね。青龍刀って、こんなふうに、こん棒まがいに無闇に振り回すお道具なのでしょうか。

 

まあ少なくとも一審裁判長サマは、中北流兵法には一目置かれているようです。

一審結審時に、被告からの二度目の調査嘱託を裁判長が却下した時、中北龍太郎氏は裁判長金地女史に向かって、「至極、妥当なご判断」とおほめになられました。

これには、ふう〜ん、とじつに感慨深く存じた次第です。

 

この裁判が、SLAPP訴訟であることは、以下のリンクを参照頂ければ幸甚です。

私たちからのこの指摘に対して、SLAPPで訴えた側からの反論は一切ありません。「相手にする」と自分たちの立場が脅かされそうなことは、黙殺しスルーする。これがこれまでと寸分違わぬ、この人々のやり方です。この人たちこそが、ヒアリング・ヴォイシズ運動を四半世紀に渡り主導し、精神科医主導のオープン・ダイアローグを推奨するのです。そして、公認心理師養成の中核推進者となることを期しています。

http://nichirinshin-o.sakura.ne.jp/wordpress/2017/05/亀口公一氏記名文「全面勝訴のお知らせ」を受け/