Let's go out on a motorcycle on a sunny holiday!
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昨日の晩、飯を食べ終えてウィスキーをちびちび飲みながらラジオを聞いていたら、夕焼け近くにこのキャンプ場に着いたカブの二人組の一人の人と30分ほど話し込んだ。

 ラジオ聞いているとこちらへ向かってくるカブ兄さんがいて、俺は今晩はと声を掛けた。あちらが話したさそうな雰囲気を醸し出していたから、こちらもラジオばかりだと丁度少し寂しい気がしていた。いい話し相手で助かった。訊けば彼らは今日茨城から400キロをカブで下道で来たそうだ。いやぁー下道で400キロは俺にとっては結構地獄だ。朝何時に出てきたのか訊かなかったが、相当早く出てきたのだろう。多分日の出前だ。彼はカブ以外にもYAMAHAのYZFを乗っているらしい。それで季節外れの9月の北海道を回ったらしい。これからどちらに行くのかと尋ねたらlまだハッキリと決めていないそうだが、紀伊半島は行ってみたいと行っていたので行ったところの話と気候について、朝晩は寒さが厳しいと伝えておいた。とても話しやすくいい意味で気を使ってくれるカブ兄さんだった。

 朝方、カブのエンジンオンで目が覚めたが、寒いせいもありまだ寝袋の中に疼くもっていた。それから1時間程経っただろうか、トイレに行きたくなり、思い腰を上げてテントから抜け出た。朝日が寝ボケ眼の目に容赦なく滲み差し込んでくる。後を振り向いてみると昨日の2人組は既に旅立っていた。綺麗な芝生だけが、彼らの微かな痕跡を見ているような気がした。なんだか少し頭が痛い。明日で東京に戻るという安心感でついつい酒が進んだ。飲み過ぎてしまったと思いながら、昨日予定を立てた「うなぎパイ工場」に行こうか否か悶々としながらコーヒーをのみ始めた。鰻パイ工場は例によって10時から見学スタートまだ朝の6時半。ならないしこれから撤収しても7時半、ゆっくりここで過ごすと言う手もあるが、ゆっくりするには何も無さすぎる綺麗な芝公園だ。取り敢えず昨日シャワーを浴びなかったので浴びに行くことに決めた。シャワーを浴び終え時計を見たらまだ8時前だ。これから撤収しても10時にはだいぶある。取り敢えずと言うのが旅の始まりだ。テントを撤収してここから旅立つことにした。浜名湖周辺の道を初めて走ったが中々走りやすくいい道だ。朝食を食べにコンビニによって時計を見たがまだ8時半。空を見上げ青さを確認、天気は上々。鰻パイ工場は今度行くことに決めた。エンジンオイルもそろそろ交換しなければならないし早々に東京へ戻ろう。
 
 旅の終わりは自分の心中に突然と現れる。エンジンオイルの交換時期だったり、鰻パイ工場へ行かなかったことだったり、とりとめのない理由がその行動の根拠となる。今回の旅で思い返せば、河と森の旅だった。特に印象に残ったのは始めに見たあの大きな楠だ。何千年と時を重ねとても変わることなくそこにドンと構えている。人生はとやかく惑わされたり、迷ったり、勘違いしたり、間違えたり、誘惑されたり、それはそれで現実の道なのだが、変わらない何かが自分の中に一つあればいいのかもしれない。それがなんなのか考えている間に、富士山が大きく見えてきた。関東の玄関に辿り着いた気分だった。



これからも旅を楽しむ。楽しませてくれるのは多分自分の中にある。