東京でもないし
8.8だったな
俺の親父の田舎は
福島の北の方にある相馬っていう港町なんだ
港と山以外には何も無い田舎町なんだけど
美味しい果物と魚介類が堪能できるいい町だ
俺が最後に行ったのは確か高校一年のゴールデンウィークだったように思う
お墓参りをして、釣りをして、ひい祖父さんが掘った観音さまを眺めた
親父の家はそれなりの資産家だったらしいが、今はもう家すら残っていない
自分の故郷に育った家が無いということがどういうことかは俺には分からないけれど
自分がいつか入ることになるだろう墓を見る親父はどこか寂しげに見えたのを覚えている
今相馬には親父の姉が住んでいる
会った記憶はあまりないが、芝居を見たときに声をかけられたような気がする
そのおばさんと今、
連絡が取れない
ニュースで見たら
相馬で死者多数と書いてあった
7mを越える大津波が押し寄せた
家が流されていた
いったい親父はどんな思いでこのニュースを見ているのだろう?
今、これを書いている間にも余震が続いている
自分に出来ることは何か?
とりあえず今から風呂に入って考えることにする
早く余震が終わり、おばさんが無事であることを切に願う





