今日6月2日 思い出す あの頃 中学3年の頃
生まれて初めてひとりの女子を真剣に好きになった 初恋
ときめき過ぎてメシが喉を通らないって
そんな信じられないような事も初めて経験したよ
俺が好きになった女子は
『キミスイ』当時の浜辺美波そっくりの子だった
飛び切り可愛かったので学年でも人気者だったよ
勉強も良く出来た優等生だったね
そんな彼女と3年で初めて同じクラスになった
でも2年の後期に同じ委員だったので
クラスが隣という事で
席が近かったから何度も話した経験はあったんだ
但し委員会出席中だけのお喋りだったけど
中学3年の春 あの頃の俺は・・・
ガキから大人にちょっとずつ成長してる真っ只中だったかな
でも身長はやっと160を突破した程度でまだまだガキだったよ
勉強は出来た まじで出来た 学年トップだったから
記憶力がかなり優れてたのかな?
塾にも通わず試験の直前以外はあまり勉強しなかったんだけど
勉強より友達と遊ぶ事に夢中だったな
エロにはめっちゃ関心があったよ 所謂エロガキってやつ
でも基本的に頭の中は幼稚そのものだったな
だから女子には興味あったけど自分からは何も行動出来ない
幼馴染の女子とは友達感覚で話せるけど
そうじゃない女子とは自分から話しかけたりしなかった
3年になってそれまでは外見もガキそのものだったのが
少しだけ大人っぽくなって来ると急にモテだしたんだ
修学旅行で他のクラスの女子からパチパチ写真を撮られたり
学校を休んだりすると他のクラスの女子から電話が入ったり
机の中にラブレターがあったり
でも俺は全然無関心だったな つか無関心を装ってたよ
女子に自分の気持ちを伝えるなんて
あの頃の俺にはとてもじゃないけど無理な話だった
好いた惚れたの世界に入り込むのが恥ずかしくてさ
そんな中学3年の6月2日 忘れないね 今でも
初めて同じクラスになって
少なからず俺は彼女の事を意識してた
でも席も離れていたし 全く話さなくなってたし
これからも話さないだろうから
ただ気になる女子ってだけの存在だったんだ
その日は確か土曜だったよ 登校して席につくと
彼女といつも一緒にいる女子からいきなり
「あなたの事が好きな子がいるの」
「誰か教えようか?」って言われた
直ぐに分かったよ
え?あの子は俺の事好きなのか?って
彼女の親友からそんな事いきなり言われたら
そう思うのは当たり前だよな
それといつだったか・・・ある日の授業中
ふと誰かに見つめられてるような視線を感じたんだ
チラッと周りを見渡してみると
サッと顔を伏せて赤面してる彼女を見つけた事があった
あれ?あの子が俺を見てたのかな?
その時はその程度にしか思わなかったけど
後になってからそうだったのかって思えたよ
それでその親友からそう聞かれた時
俺は何て言ったかっていうと「いらない」って
馬鹿だね
そんな反応しか出来なかったんだ
「教えて」って返して彼女だって言われた時に
どう反応したら良いのか分からなかったし恥ずかしかったから
結局 その親友は何も言わず席に戻って行った
俺が彼女に惚れられている事をはっきりと知ったのは
その日の放課後
帰宅途中に2年の時の友達がやって来て
彼女の名前を告げて 彼女が俺の事を好きだって教えたんだ
相変わらず素っ気ない反応しかしなかった俺だけど
彼女の名前を聞いた時から心臓バクバクだったね
それから夏休みまでの1ヶ月と少し
毎日が薔薇色だったよ
学年一の可愛い子に惚れられてさ
手作りプレゼント貰ったりとかさ
いつも頭から彼女の事が離れなかったんだ
でもさ
俺がその間 彼女とまともに話したのはたった1回だけ
正確にはあと1回
プレゼント貰ったから「ありがとう」って言ったけど
その1回ってのは忘れもしないよ
彼女の取り巻き連中のひとりから・・・
そうそう
彼女ってさ 可愛くて優等生で人気者だから
常に彼女の周りに男女数人の取り巻きがいたんだ
まるで彼女のガードみたいにさ
それに彼女自身
自分から俺にアプローチ出来なかったみたいで
いつも取り巻きのひとりを経由して俺にアクションして来る
だから手作りプレゼントも直接彼女から貰ったんじゃなくて
取り巻き男を経由して貰った
その1回だけ話した時も
取り巻き男が俺に「彼女が話したいって」とか言って来たから
俺は外で待ってるから来るようにって伝えたんだ
それで彼女がやって来て
2人で校舎の裏に歩いて行った
そこで2人きりになったんだ
女子と校舎の裏で2人きりなんて生まれて初めての経験
何も言おうとしない俺に彼女が俺の顔を見つめながら
「好き」って言って来た
生まれて初めて本命女子から
面と向かって告白された瞬間だったよ
本当に彼女は俺の事が好きなんだって実感出来たね
それで俺はどう返したかっていうと
「俺も好きな感じ」だったかな
好きな感じだって? 感じって何なんだ? 最低だよな・・・俺
でもさ
そう言うのが精一杯だったんだよ
「俺も好きだ」
なんて恥ずかしくてとてもじゃないけど言えなかった
彼女は頷いてくれたけど
なんだかなぁ・・・男らしくない言い方だったよな
そのあと俺が彼女に言ったのは取り巻き連中の事
いつも奴らがいるから俺は入り込めない・・・みたいな事を言った
彼女は黙って聞いてたけど
俺が何を言いたかったのか・・・果たして伝わってたのかどうか
結局それ以外の会話は何もないままにその場を後にしたよ
でもその後もやっぱり彼女の周りには
いつもの常連メンバーが取り巻いてたから
何も伝わってなかったんだろうな
それで終わりだよ それで終わった
夏休み前にいつものように取り巻き男がやって来て
「話しかけてくれないならもう忘れるって言ってるけど」
みたいな事を言われ
「それならそれでいい」って返したんだ
早かったなって・・・後悔はしたけど
頭の中はまだガキだった俺には
恋愛なんて荷が重すぎてどうする事も出来なかった
今思えばどうしてあの時 2人きりになった時
お互いに電話番号の交換をしなかったんだろうって
もし交換してたら
家で電話で思う存分話し合えたかも知れない
そしたら未来は大きく変わってたかも知れないのに
ガキな俺とナイーブな彼女には思いもつかなかったんだね
それが俺の初恋だよ
たった1ヶ月と少しだけの超短かった初恋
でも初めて真剣に女子を好きになったんだ
もっと俺が大人だったら
もっと俺が女子との接し方に長けていたなら
そんな短期間で終わる事無く
そのまま卒業まで彼女と楽しく中学最後の1年を過ごして
そして高校に行ってからもずっと彼女と恋人関係でいられたのに
今思えば残念な事したなって
彼女と思いっ切り話したかったなって・・・後悔してるよ
その後 俺たちはどうなったのか
卒業まで一度も話す事はなかった
でも
彼女から年賀状が届いたんだ
文面にはハートマークが書かれてあった
卒業前にフォークダンスをする機会があって
たまたま彼女と踊った時に
相手チェンジの際に彼女が俺の手を強く握って
中々離そうとしなかった
そして高校に行ってからも毎年年賀状が届いた
暑中見舞いハガキが来た事もあって
卒業以来全然会ってないから会いたいって書かれていた
大学1年の時にも年賀状が届いたよ
でもそれが最後だったね
大学4年の時だったかな
中学時代の友達とばったり会って茶店で話した時
彼女が結婚した事を知ったんだ
その相手は
同じ中学の同窓生
中学2年の時に彼女と同じクラスで同じ委員をやってた男
だから委員会の時に彼女の向かい 俺の隣に座ってた男だ
その頃 そいつが彼女に片想いしてる事を
俺は風の噂で知ってた
その男には全然関心が無かった彼女なのに
何で結婚しちまうんだ?って
男と女ってどこでどうなるか分からないもんだね
その男は体育会系の硬派な奴で
自分からアタック出来るようなタイプじゃなかった
そんな奴と彼女が結婚しちまうなんて
しかもそんなに早くにさ・・・
友達からその話を聞いた時はさすがに驚愕したよ
信じられなかったね
何で彼女があいつと?みたいな
でも後になって例の取り巻き連中の存在を思い出した時
中学卒業後も奴らとその男とは繋がってただろうし
もし奴らがその男の切なる願いを成就してやろうって
強引に彼女とそいつを結び付けるように何かと画策したとしたら
例えば彼女を誘ってグループで行楽とか旅行とかさ
もしかしたらもしかするんだろうなって思えたよ
俺は年賀状と暑中見舞いのやり取りだけで
会おうとも何とも 行動を起こさなかったんだから
取り巻き連中の執拗な押しに彼女が屈したのかな?
そんな風に思ったね
真実は知らないけどさ
初恋のほろ苦い思い出・・・誰にでもあるんだろうけど
俺はそんな初恋を経験したんだ
その始まりが中学3年の時の今日6月2日だよ
多分一生忘れる事が無い日なんだろうね