
皆さんこんにちは
先日、私がドローンで空撮した映像がテレビ東京さんの「デカ盛り道場破り」にて放送されました。
放送も無事に終了したということで、実際の空撮現場での出来事をレポートしたいと思います。
綿密な現場打合せ

イベント撮影前日には関東より多くのスタッフの方々が来られ、現場やイベント担当者と綿密な打ち合わせを行いました。
もちろん空撮を担当する私は唯一現地からの参加ですが、皆さんと同じく打ち合わせに参加しました。
しかしながら、今回は公道上空の撮影の為、試験飛行などはできないので、あくまで上空の電線や障害物などの確認でした。

そして当日が訪れました。天候は晴れ、風は時折強くなる程度です。
道路規制が行われる午前9時を待ち、早速試験飛行です。
上空には電線網、両サイドには建物、想像していた以上に上空には行けず電線より低空での飛行中心に決めました。
ドローン規制
航空法の規制によりイベント上空のドローンの飛行は固く禁止されています。
許可申請を行うことができますが、今回のような場所や状況では許可要件を満たすこともできません。
そこで今回は航空法の対象外であるDJI Mavic miniを使うことで撮影を実行に移しました。
もちろん、航空法以外にもドローン規制法によりいかなるドローンも飛行を禁止する条例を設けている自治体もあるので、ここは注意が必要です。 今回はあくまで地元自治体の主催ということで航空法以外の許可を得ている前提で飛行をしました。

葛藤
いつもイベントを撮る際には2年前の出来事が頭をよぎります。
自分が、あのような事故の当事者にならないとは限りません。

空撮を撮影する者にとっては、できるだけ画期的な画角で撮りたいという心情があるのが当然ですが、
私は、特にそれが強い撮影者であることは自分でも日頃から思っています。
しかしながら、安全が第一です。
安全が第一として撮影するなら、上の画像のように、ドローンをホバリングさせてこの場所で定点で撮るしか方法はありません。
商店街を低空で市民の頭上をかすめながら飛行する行為さえ全国から非難を浴びるかもしれません。
何かの原因で墜落すれば確実に人に危害を及ぼし、今まで積み重ねてきたものをすべて失うことにもなりかねない。
せめてプロペラガードをしているという暗示を自分に言い聞かせて、前に進みました。
もちろんこの仕事を受けた時点でギャンブルにベットしている状態であるので、選択肢はありません。

数々の高速飛行撮影からドローン空撮の道に入った私にとっては、このような場所で障害物に衝突することはまずありません。
しかし、怖かったのは電波ロストによる強制的な不時着、そしてバッテリー異常による墜落です。
当日は非常に寒く、mavic miniのバッテリーでは5分程度しか飛行できません。
バッテリー数にも限りがありますが、常に飛行していなければチャンスを逃すイベントの為、30%を40%まで充電して2分飛ばして直ぐに交換、そして待機という怒涛の充電サイクルを行いました。
さらに、ビル等の谷間にある商店街の為、電波は常に不安定で、飛行させながらも機体と共に自分も移動するという状況でした。
プロペラガード

そしてこの日訪れた最大の選択は、プロペラガードの脱着です。
このようなことをブログに記載して良いのかという葛藤もありますが、皆に有益な情報を与える意味ではすべてあるがままを伝えなければなりません。
この日は晴れていたとはいえ、時折冷たい突風がビルのすき間を駆け抜けるという状態でした。
上の画像のようにかなり上空に行かなければフレーム内に全景をおさめることができません。
商店街の中では風を感じることが無かったのですが、ビルの上空に上昇したとたん上空では強い風が流れているのに気づいたのは、真下からドローンを見上げていた私からドローンが一瞬で視界から消えた時でした。
レバーを全開で向かい風に対抗しましたが、戻ってこれず、スポーツモードで切り替えてようやく私の真上まで戻ってこれました。
数年前、ギリシャのエーゲ海上空の強風でMavicProをロストしそうになった教訓があったので冷静に対処できました。
そしてこの時点でプロペラガードを装着しての撮影は非常に困難でした。
しかし、プロペラガードをしていない状態で人に墜落すれば必ずけがをしてしまいます。
常識的には、どんなに大変だろうと安全が第一であるので、プロペラガードは必須。
でも、本当の安全って何だろうか?
自動車でも人にぶつかれば、死んでしまうほどの危険な物です。
じゃあ、もしもの為に、自動車の周りに浮き袋のような緩衝材で覆って走らせるのか。
どう考えてもそちらの方が危険ですよね。
ドローンは落ちるかもしれない。
でも自動車もブレーキが故障して衝突するかもしません。
決断しました。
俺が操縦を誤らなければ、ドローンは落ちない。
落ちないならプロペラガードはいらない!
プロペラガードを付けなければ、風の影響を最小に抑え、要求された映像を収録できる。
前にも述べたように、この仕事を受けた時点でギャンブルに賭けているんです。
A:許された人の上空を飛びまくりドローン映像の威力を最大限に見せつける。
B:衝突や墜落で事故を起こし、信頼を失い、全国のドローン業界の方々にも迷惑を与えてしまう。
どちらかしか無いんです。
そうじゃなければ、この場所でのドローンは必要ありません。
長い三脚にGoProでも付けて置いておけばいいだけです。

長時間にわたった撮影も無事に終わり、私もホッとして、つい出演者の「アンジェラ佐藤」さんとセルフィを撮ってしまいました。
スタッフとして参加している身としては、演者さんとこのような行為はやってはいけないことは常識ですが、
ドローン人生を賭けましたので、少しお許しください。