harukyon1205のブログ

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「おはよー!」


「うわっ!!」



部屋の中に、あたしの耳元で叫んだ、大きな声が響いた。



眠い‥



やっぱり朝は毎日来る。

ピンク色のカーテンから光が漏れて、あたしの部屋へと降り注ぐ。



眠い体を起こして、あたしはベットの上に座った。



あたしは、
纐纈 美優(コウケツ ミユ)



どこにでも居そうな、本当に普通の高校生。黒髪に、ナイスバディとは言えない体型。




だから、あたしはスカートとか苦手。


「美優?学校遅れるわよ~!早くしなさい!!」

「うるさいなぁ~。わかってるよ。」

あたしの朝はいつもこんな感じ・・・。


まだ眠気から覚めてないあたしはボーっとしながらも、制服に着替えた。


朝が苦手なあたしは、いつも欠伸ばかりしている。



朝ごはんを食べず、お母さんの「いってらっしゃい」の声と共に玄関へと直行した。



「いってきます!!」元気に家を飛び出てあたしは、いつもの場所へと向かう。



“いつもの場所は”「桜公園」と言う公園。



あたしは「桜公園」でもう1人と待ち合わせをしている。



「桜公園」は、春と言うこともあって、桜が綺麗に咲いていた。



「あ、いたいた!」



その桜公園のベンチに、1人の男子が座っていた。



「お前、遅い。」



その男子は、あたしの方を見て言った。



「ごめんね、新一。行こ」



あたしはハァとため息をつき、「桜公園」を出た。



池野 新一(イケノ シンイチ)


彼も、あたしの幼なじみ。あたしと新一はで毎朝一緒に登校している。


はっきり言うと格好いい。


おちついた髪の色に、優しい性格。はにかんだ笑顔は、鼻血もんだ

あまりにも、あたしには似合わないため、一緒にいるとクラスの女子に嫉妬される。

だからあたしは一緒に歩くのは嫌で、一歩前を歩く。


‥でも、あたしは新一のことが好き。



昔から。



あたしが一歩前を歩くのは、一緒にいると心臓の鼓動が新一に聞こえそうで怖いから。と言う、理由もある。



どう見たって、あたしに勝ち目は無い。



何度も諦めようとした。

‥だけど無理だった。



諦めようとするほど、あたしの気持ちは大きく膨らんでいった。


学校が近づくにつれて、生徒がちらほらと見えてくる。

「じゃあ、あたし教室‥行くね。」



廊下で、新一に言った。


「分かったっ。じゃ。」


新一は小さく笑って、何処かに行った。



そんな姿を見て、胸がズキッと痛む。



あたしは2-5で、新一は2-1。



クラス替えのとき、やっぱ人生甘くない。と実感したあたし。



ガラッ


教室のドアをあけて、自分の席についた。

あれ?今日は、萌、遅いなぁ。いつもは、もう来ててもおかしくないのに・・・

萌とは、あたしの大の親友である。いつも、相談に乗ってくれる。優しい子。

その時、いきなりケータイが鳴った。

誰だろう?

さっき廊下で分かれたばかりの新一からのメールだった。

「萌がさらわれていった。至急体育館に来い!」

あたしは、急いで体育館へと向かった。ガムシャラに廊下を走り抜けた。

体育館の入口で新一と落ち合った。

すると体育館倉庫の中から、萌の声が聞こえる。



新一とあたしは、一緒に体育館倉庫へと入った。


ガラッ



中を見ると、少し薄暗いが、男と女が4人ずつ居るのが分かった。



男は、萌の服をビリビリと破いていた途中だったが、



突然の出来事に、ぱっと萌から離れた。



「何やってだよ!!」



新一は、体育館倉庫に入るなり、大声で叫んだ。


無理もない。
萌の姿を見て、あたしは目を大きく見開いた。



「萌っ!」



あたしは、顔を真っ青にしながら萌に近づいた。


「美‥優っ」



萌は近づいたのが
あたしだと分かると、
ギュッと、あたしの袖をつかんだ。



瞬間、怒りがこみ上げてきた。
こいつらが萌を‥



あたしは、そいつらを
思いっきり睨んでやった。



そいつらも負けじと、あたしを睨み返してくる。



新一を見ると、ものすごい形相で、男を睨んでいた。



「あぁ?てめえ、なんだあ?」



4人の中の1人の男が、新一に言う。



「なによ!あんた達‥萌を‥。最低!」



その男と新一の間に割り込み、あたしは叫ぶ。



後ろで黙っていた女達はいかにもギャルで、ニヤニヤしながら新一を見ている。



「あなた新一くぅんでしょお?こんな女、ほっといてあそぼぉよお!」



「は?」



新一は、学校でモテる。そのことを知ってか、新一に絡んでいる。



「ねぇ?」



「やめろ」
女を振り払って、新一は男の方を向く。



「なんだ、てめえ。生意気な女だな。どっか行け」



「あんたの方が、どっか行きなさいよ!!」



「ああ?」



マシンガントークが体育館倉庫の中で飛びまう。



「もう美優、行こ。相手になんない。それに萌が震えてる。」



萌に目をやると、あたしにしがみつきながら、震えている。



「うん、行こ」



まだ、そいつらに言いたいことがあったけど、萌の方が優先だ。



体育館倉庫を出ようとした‥その時。


新一の後ろに忍び寄る、男の影。



新一は、萌に肩を貸していて、その存在に気づいていない。



冷や汗が出る。



その男の右手には、バットが、しっかりと握りしめられている。



危ない‥!



あたしの体は、咄嗟に
新一の背中へと走った。



男の右手が高く上がる。



‥新一!!



ゴツっ

なま暖かい、真っ赤な血が、額に滑り落ちる。



「美優‥?」



新一の声が聞こえる。



そして、あたしは、意識をなくした───。

ここは、どこ?
暗くて、寒い‥。



むっくり起き上がり、辺りを見回す。



光も希望もない。
そこは、絶望と破壊が入り交じった世界だった。



怖い怖い‥
だれか助けてと、言おうとするが声が出ない。



新一‥!助けて!



愛しい、あなたを思い出す。



「美‥‥!」



かすかに聞こえる、愛しい人の声。あたしの光は君でした。






目の前には、白い壁。
病院の独特の薬のような、においがする。



あたし‥‥どうしたんだっけ?



ふと横を見ると、萌がベッドの横にある机に寄りかかって寝ていた。



萌‥?



その横には、イスの上に座りながら、白い壁に寄りかかっている‥愛しい姿。




ああ‥あたし、新一と萌を助けに行って‥新一をかばって‥



起き上がろうとした瞬間。頭に激痛が走る。



「痛っ‥!」



そのとき、ガタガタッと音がした。



あ、新一が椅子から落ちてる。ドジだなあ‥。



「美‥優‥っ!」



新一が泣きそうな顔をしながら、あたしに近づく。



どうしたの?そんな悲しい顔をして‥。



新一は、あたしを抱きしめた。



「美‥優ごめんな、
ごめんな、俺のせいで‥」



新一‥



胸がキュンと締め付けられる。あたしも、新一を抱きしめ返した。



「平気だよ‥?新一が無事でよかったあ‥」



もう、あたしの気持ち、伝えちゃだめですか?



好きなの。胸が締め付けられるくらい。



あ な た の こ と が



好き





萌が、目を覚まして、
あたしたちを見る。



そして、とんでもない事を言い出した。


「新ちゃん」



「ん‥?」



新一は、あたしを離して萌の方へと、向いた。



嫌な予感がする



萌は、少しうつむくと
気持ちがまとまったのか前を向いた。



「あたし、新ちゃんの事が‥‥‥好き」



「え‥」



萌は、しっかりと新一の目を見て、自分の気持ちを伝えた。



病室に沈黙が走る。



新一は、
なんて答えるの?



萌は可愛いから、新一はいいよ、と言うかもしれない。



そしたら、あたしは
どうすれば‥‥?




新一は、萌の方を見て
優しく笑った。



あたしは、その時
すべてを察した。



新一の気持ちも、新一の返事も、そして、あたしの気持ちも。



新一は、きっと萌を受け入れるだろう。



新一が口をゆっくりと
開く。



「ありがとう。だけど、ごめん」


予想外な、新一の返事にあたしは固まった。



そして萌を見ると、驚いたことに、新一を見て優しく笑った。



「知ってたよ!新ちゃんの気持ち‥」



「俺、分かりやすい?」


「うん?もう、その子だけ向ける目が違うもん」



ちょっとちょっと‥
あたしだけ、のけ者?



てか‥萌が言ってる
“その子”って誰?



あたしだって新一のこと好きだし。



もう、自分には嘘つきたくない。



ああー!もう‥
この気持ちどうすれば
いいんだよー!



うふふ、あはは
と、隣で笑いあってる
萌と新一を横目に、心の中で呟いた。



「じゃあ‥新ちゃん!頑張ってね。美優?ありがとね!」



と言って萌は、病室を出ていってしまった。


「あたしは、のけ者?」



「ぶはっ」



萌が病室をでていった後、あたしは新一に、自分を指差しながら真剣に聞いた。



「ごめん、ごめん」



「いやいや、んで‥誰?好きな人って」



気さくに、あたしが新一を好きだって気付かれないように、けれど慎重に聞いた。



「教えてほしい?」



新一は、眩しい太陽のように笑いながら答える。



「うん?そりゃあ‥」



そして、新一につられ
あたしも笑う。



新一は、人を笑わしてくれるオーラを持ってると思う。



なんか、なんて言えば
いいんだろう?



新一と居るだけで、楽しくなれる。



「誰だろな?」



「何それ」



くすっと笑い合う、幼なじみの私たち。



本当は、聞くのが凄く
怖い。



いつか新一の隣で、あたしじゃない、きれいな人が居たら‥



あたしは、きっと‥
泣いちゃうから‥



「美優‥」



「ん?」




どうしても、新一じゃないとだめなのって

言った瞬間、あたしの顔が赤くなるのが分かる。



「美優‥って好きな男、いるの?」



「えっ‥と」



いない。なんて言ったら嘘になるし‥

「いるんだ・・。」




てか、あなたですから!新一が好きなのに‥
気づいてよ‥



でも、鈍感な新一のことだから気づく分けないか。



「誰?」



えー!?そこ聞いちゃうの?あー‥困ります‥



「誰だろうね?」


「教えてよ」



あたしが、はぐらかしても新一はプクッと怒って絶えず聞いてくる。



新一の鬼ー!!



ちょっとは、自分が格好いいこと自覚しろっ



もう、頭の中で、あたし1人だけの乱闘が続いている。


「おい!教えろよ」



だんだん、新一はあたしに怒ってくる。



だって‥好きなのは、
新一だし‥



「べっ‥べつに、いいでしょ!?新一には、関係ないもん」



ああー!あたしって可愛くないっ!新一の前では素直になれないのは、あたしの癖?



好きだから、照れくさいんだ。



「あるよ」



新一は下を向きながら、呟いた。



「え?」



あたしは、訳が分からなくて、新一の目を見る。


「俺、どうしていいか分かんない‥美優が告られたって聞いたら‥」



「‥‥‥」



そして、新一はあたしをあたしの傷を、気遣ってくれているであろう、



あたしを、そっと
抱きしめた。



「へ‥」



「好きです」



心臓が飛び出しそうだ。あたしは、夢を見てるのかな?



「あ‥あたし?」



「うん」



ポロポロ‥
なま暖かいものが、あたしの頬を流れ落ちる。


「えっ!あっ俺‥ごめんな‥困るよな‥」



「ちが‥」



泣きながら、首を横に振る。



「あたし‥もっ」



もう、恥ずかしいとか、なかった。泣きじゃくりながら、新一の胸にうずくまる。



「ずきっ‥‥です‥‥
っうわーん!」



胸の中にあった、モヤモヤがやっと晴れた気がする。



やっと伝えた、この思い。



「へっ?あ‥えっ!?」



新一は、パニック状態。



「俺の、こと‥?美優は好きなの?」



「う‥‥っん!‥っく」


新一は胸の中にいた、あたしを そっと離して信じられないと言う顔をした。



チラッと新一を見ると、顔が真っ赤だ。



「ばっか!見んなっ」



くすくすと、笑うあたし。格好いい‥



新一は、真っ赤な顔で、あたしを見た



「美優‥



俺の彼女に、なって下さい」



「はいっ」



即答してしまった‥
我ながら恥ずかしい‥



新一はフッと、笑う。


「信じられない」



新一は、あたしの髪を優しく撫でながら言う。



それと同時に、自分の
心臓も一緒に跳ね上がる。



すると、いきなりガシッと、あたしの手首をつかんできた。



「新一?‥えっ‥きゃっ」



唇に優しくて、あったかい感触。



すぐ目の前には、新一が目を閉じている。



触れるだけのキス。



3秒くらいたつと、新一は、あたしの唇から自分の唇を離した。



「いやだった?」



顔が真っ赤な、あたしをのぞき込みながら、新一は言った。



「いやじゃないよ‥?」


「よかった」



新一は、ニコッと笑って“大事にするよ”って
優しい顔して言うから‥



あたしの、心臓は大爆発寸前。



「ほんと、俺だせー」



「え?」



どうしたんだろう?新一がまた抱きついてきた。



「新一?」



「好きな女に、かばってもらって、怪我させてるとか俺‥だめだな」



新一‥。



「あたしはね、新一が無事でよかったよ!だから気にしないで」



「これからは、俺が守ってくから‥」



カアっ‥と顔を赤らめて、新一は言った。



かっこよすぎんだよ。
ばか。



自分がモテるってこと、自覚してよ



ああ‥明日から新一への、やきもちばっかの毎日だろうな‥



「ありがとっ」



新一の顔が、恥ずかしくて、見れない。



「こっち向いて」



え‥それは無理ですよ。今、りんご状態だもん。



「バカ」



新一はグイッと、両手であたしの顔を前に向かした。




「んっ‥」



唇をふさがれる。
甘いキス



あたし一応、病人なんだけどな‥



さっきのように、触れるだけのキスかと思ったら深いキスに変わった。



「んっ‥あ‥」



ちょ‥



苦しいよ‥
酸素が‥欲しい



あたしは、両手で新一の肩を押した。



けど、押した手を一つに束ねられ、身動きが取れなくなってしまった。


「新一ぃ‥!」



あたしは力一杯、新一を押すと、呼吸を整えた。



「ご‥っめん。苦しかった?」



「うん‥。
でも、新一だから全然平気だよ」



ぷっ‥



いきなり新一が笑い始めた。



「どうしたの?」



あたしは、首を傾げながら、クスクスと笑っている新一に問いかけた。



「なんか、いいなあ‥って思って」



「へ?」



「なんか、こういう時間がいいなあって思って」


ああ‥、新一を好きでいてよかった。



こんなにも幸せにしてくれる君は、あたしの中では存在が大きすぎて。




「それにしても、長かったなー」



新一が病室の椅子に座り直して、ニカッと笑った。



「何が長かったの?」



「や‥だから‥やっと両思いになれたってこと」



顔を真っ赤にして、照れてる新一。



可愛いなあ‥



「そうだね」



なんでだろう。



すっごく幸せ。



あたし達は、幼なじみから“彼氏彼女”の関係になったんだ‥



2人は、ただただ
ほほえみあった。