着陸時の着氷防止 | PTD ~ Pilot To Dispatch ~

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ヒコーキオヤジのひとりごと
 空の話、ときどきタイのネタ…

 11時の観測情報で外気温は6℃。
真冬に戻ってしまったかのような氷雨。
もちろん私のフライトは中止。

 IFRで飛んで飛べないこともないのだが、
こういう時は離陸時よりも着陸時の着氷に
注意をしなければならない。

 雲を貫いて上昇していく時は気温はプラス。
しかし、一旦雲上に出て巡航すると、
この季節は多くの場合、外気温は氷点下。
 
 帰投時に飛行場の気象を確認し、
「温度もプラスだし、大丈夫だな」と
油断すると痛い目に遭う。

 上空の寒気の中を存分に飛行してきた
機体は、その場所と同じぐらいに冷やされて
いる。長時間飛行していると、燃料も
氷点下まで冷えてしまうことが多い。

 このまま地上付近の雲を貫くと、雲の
中の温度がプラスでも、たちまち機体が
着氷してしまう。

ピトー管着氷
 ピトー管が氷結してしまうと速度が出なく
なるし、氷点下の燃料に冷やされた主翼には
氷がどんどんとついていく。

 ピトー管はヒーターを内蔵しているので、
忘れずにオンに、主翼の防氷・除氷装置が
ついている機体はそれもオンにすることを
忘れずに。それでも着氷が懸念される場合は、
潔く代替空港へ行こう!

 だが、冬場の小型機の飛行、一番確実な
安全確保は…

  「こんな日には飛ばないこと」

   だと思う。