前回の Primary Control Surface に
続き、今回は「Secondary Control
Surface」についてお話しましょう。
昇降舵、方向舵、補助翼ほど操縦に
直結するものではないものの、大型機、
高性能機には装備されている舵面で、
「なくても何とかなるけれども、あれば
かなりハイパフォーマンスな運航が
できる」という操縦舵面です。

それぞれ
①(後縁)フラップ
②前縁フラップ
③スポイラー
と呼ばれている舵面で、②と③は主に
旅客機クラスの機体に装備されて
いますが、後縁フラップはセスナクラスの
軽飛行機にも装備されているため、
単に「フラップ」と呼ばれています。
(ちなみに左右の翼についているので
英語では複数形の「Flaps」です)
「フラップ」というのは「はためくもの」
といった意味合いの言葉で、確かに
離着陸の時に窓から眺めていると
バタバタ揺れていて(大丈夫かこれ)と
思いたくなるようなことがあります。
揚力(飛行機を持ち上げる力)は
速度の2乗に比例して小さくなるので、
離着陸の低速時にはフラップを広げ、
翼の面積を増やして揚力を増やし、
機首上げの角度が大きい姿勢でも、
主翼の表面から気流が剥がれない
ように気流を導く役目もしています。
大型機では写真のように外側と
内側のフラップに分かれていることが多く、
内と外のフラップの間に内側補助翼が
配置され、そこが上手くジェットの排気の
通り道になるように設計されています。
スポイラーについては次回に…