幼い頃の記憶。
いつの頃だったのか?
弟がその頃いたのか?も曖昧なんだけど
強烈に覚えている 感覚 。

寂しくてたまらない



母が働いていて
時々一人留守番をしていた。
多分すごく短い時間だったと思う。
けど、幼い私には無限に感じられる程長く
怖くて不安で寂しくて仕方なかった。
何度も何度も扉が開かないか確認し
泣いて待つ事もしばしばあったと思う。

ある日、本当に不安で寂しくてたまらなくなり
外に飛び出した。
泣きながら お母さん!お母さん!と声をあげ
いつしか道を歩いていた。
しばらく歩くと見知らぬおばさんに声をかけられた。
どうしたの?名前は?
多分色々聞かれたけど何も言えない。
そのまま見知らぬおばさんに連れられ歩き出す。
すごく怖かったけど何もできなかった。
そしてずっと泣きながら連れられていたら
◯◯ちゃん⁉︎
と私を呼ぶ声。
お友達のお母さんだった。
見知らぬおばさんとお友達のお母さんはどうやら知り合いらしく
この子を知ってるから連れて帰ると話してくれていて
それを聞いて心底安心したのを覚えてる。
そんなやり取りをしている頃
母が走って私を探しに来た。

良かったと安心するのも束の間
母にひどく怒られた。
帰ってくるって分かってるのに何故出て行ったの⁉︎
知らない人に連れて行かれたらどうするの⁉︎
何だかいっぱい怒られた。

帰ってくるのはわかってた。
待っていたら帰ってくるのはわかってた。
でも不安でどうしようもなかった。
寂しかった。
ただそれだけ。
何で母を探しに家を飛び出したのかわからない。

大人になった今も
大切な人を待つのがとても苦手。
例えようも無い不安に襲われてどうしようもない。

母はその頃の事を
ちゃんとお留守番させていたって言うけど
違うよ。
待ってたくなかった。
いつも怖かったし寂しくて苦しかった。
母が出かける後ろ姿や閉まる扉がいつも辛かった。

おかえりなさいが言ってあげられる家庭にしたいな。
子ども達に寂しい思いさせたくないな。