1.22 | 泡沫

泡沫

全ては一瞬の出来事。

日付は変わってしまったけれど、22日分として書くことにする。

先日のブログから2日経った。
ずっと泣いていた。おかげで目が真っ赤。

あの時のことを思い出す度に涙が出た。
今までのことを思い返す度に何かがこみ上げた。
どうしようもない感情に支配された。

気が付くと、いつもしているマフラーを握りしめていた。
それは、あの人に貰った物だった。
2年前の誕生日プレゼント。
スケジュール帳と一緒に貰った大切な物。
その時のことを思い出しながら目の前の本棚を見ると、そのスケジュール帳が目に入った。
その隣には、またあの人から貰ったお気に入りのペン。
黒色に近いけれど、よく見ると深い青で。
『BLUE NIGHT』と記されていた。
私の身の回りには、あの人に貰った物がたくさんあった。

それに気付いて、見て、手にとって、また涙が溢れた。
私はいつまで泣けば良いんだろう。


大学の友人に全て話した。
今自分はどうしたいの、と聞かれた。
私は、あの人がどういうつもりであんなことをしたのか知りたい、と言った。
すると友人はこう言った。

「じゃあ本人に今聞こう、電話で。」

一瞬何を言ったかわからなかった。
今聞くの?電話で?
すぐに問い返した。
友人は当たり前だという顔でさらりと続けた。

「今まで逃げてきたんでしょう?
今聞かないでどうするの?」

心に刺さった。ぐさりと深く。

そうだ。私は今まで逃げてきた。
あの人に何とも思われていないことを知るのが怖くて、何も聞かなかった。
聞けなかった。
関係を壊すことも怖かった。
何もかもを大切にしたかった。
大切にしすぎて臆病になって、良い意味でも悪い意味でも何も変わらなかった。
それは全て、あの人のことが好きだったから。

でもそれはただの言い訳。
本当は自分を守るために何もしなかっただけ。
何かしようとすれば出来たのに、私はそれをしなかった。
卑怯者。臆病者。
とっくの昔にわかっていたけれど、改めて現実に突き出されると、なかなか心にきた。


でも。
変わらなきゃ。
もう逃げちゃいけない。
向き合わなきゃいけない。


そう決心して、あの人への通話ボタンを押した。
あの人は出なかったけれど、良い牽制にはなったはず。

「聞きたいことがあるんですけど、お時間ある時で良いので電話しませんか?」

と、続けて送った。
これでもうあの人もきっと逃げられない。
私に向き合うしかない。

さあ、向き合いましょう。
お互いがお互いをちゃんと見ましょう。
これで終わりかもしれない。
逆に何も変わらないかもしれない。
でも何かしら進まなきゃいけないんだ。
私たちはずっと立ち止まっていたんだから。

もう子どもじゃない。
大人になったんだから、自分のことは自分で何とかしなくちゃいけない。
そのための第一歩。
あなたに近付くための第一歩。


もう恐れない。