つづき。



それで思い返したこと。

今だから言えること。


(※この先、めっちゃ暗いことを書くので苦手な方は折り返しをお願いします。)





私は手術前、本当に本当に婦人科手術が嫌で、歯科インプラントもあと少しなのに、やり始めて後戻りもできないのに、目前の2次手術も憂鬱で。





歯医者に通う電車の乗り継ぎ中、このまま死ねたら楽なのに、と線路を見ながら思った自分がいます。

ここ何年かで、死にたいな、と思ったのは久々の事でした。

(線路を見てこんなふうに思ったのは初めてなので、思い返すと重症だなと自覚しました。普通なら、損害賠償とか頭に浮かぶので。)



その位、婦人科手術が嫌で嫌で仕方なかったです。

(手術日も決めてるのに最後まで受け入れられず、考えても考えても割り切れなかった。)




我ながら、あー、病んでんなぁ、と本当に思いました。もちろん、死ぬ事は出来ないので、死ねません。

(10代の頃から死にたいと何度も思ってきたけど、自殺行為や自傷行為はしていないです。でも死にたいな、と思うほどの辛いことは沢山ありました。)




8月の憂鬱は、歯科インプラントの2次手術と、婦人科手術。




終わってみたら、簡単だと知った歯科。やってみたら、思った通りだった婦人科。




そして婦人科は、正直、もう受けたくない、というのが本音で。

そして、手術をしてからの恐怖は、再発のリスク。




私が手術を受ける場合、根本治療であれば、素直に受ける。再発の可能性があれば(しかもその可能性が高ければ)、受ける意味あるのかなっていう疑問が消えず。





それが手術拒否してきた理由でした。





でも、拒否できないくらいの大きさまで膨らんだ卵巣と、薬の効かない腹痛で、ようやく観念して手術日を決め。





そして自分で決めたのに、それでも逃げたかったのは変わりなく。代わりに、弱音を吐き続けました。

心が受け入れられなかったのです。





逃げられないのなら、沢山泣いて沢山弱音を吐く。

ビビりチキンで怖がりで臆病者の弱虫でいいや、って思いました。





それでも手術を受けるのならば。





ここには、今まで手術を受けてきた人、これから手術を受ける人、病気をしてしまった人、色んな方がいます。





辛い時、目の前の自分と現実に向き合う時ほど、過酷な事はありません。





昨夜から眠れなかった手術前日、プライムビデオで見た映画は、余命1ヶ月の花嫁、でした。




内容も知っているし、映画も一度見ているし、原作も文庫で買ったほど、切なくて悲しい物語だけど、私はこれが好きで。




自分以外のことで頭をいっぱいにして、自分以外の誰かのことで大泣きする。それが手術を受けたくない自分を慰める唯一の方法でした。





自分より過酷な運命を背負った主人公と比べて、私は幸せなんだ、と考えるのは浅はかかも知れません。




隣の芝生は青いと言うけれど、青くない方と見比べる方法は、人として最低かも知れません。




それでも、明日の自分の手術を受け入れるには、充分な方法でした。




そして、こういう事も本当は言わない方がいいんでしょうけど、馬鹿正直な私は自分の内面をも晒します。





でも、病み病みに病んだ手術前、この映画があって、本当に良かったです。

沢山泣いて、沢山鼻をかんで、ようやく眠ることができました。





もし、辛い現実と向き合わなきゃいけない時があれば、是非。

榮倉奈々さんの自然な演技にも心打たれる、オススメの泣ける一作です。