京都3日目の夜御飯のお話です
嵐山・嵯峨野に降り立ち、軽い散策とホテルのチェックイン
夕暮れ時を過ぎた頃に、翌日の散策の下見がてらまた散歩です
しっかり歩いて19時を回る頃には、殆どのお店が店じまい
でも折角の京都なので、美味しい湯豆腐が食べたいなぁ
と向かったのは天龍寺の裏にあるお店です
「湯豆腐 嵯峨野」
すっかり暗くなった周囲にぽっかりと燈るお店の灯り
湯豆腐のみを扱う、湯豆腐専門店になります
店内は純和風の落ち着いていながらも、歴史を感じるような空間です
照明一つをとっても、穏やかな灯りでゆったりした気分
卓上には一人一つのコンロが、埋め込み式で設置されています
更には、一卓に一人の仲居さんが担当してくれまして、なんとも贅沢!
まずはやっぱりコレから
「京の地ビール 湯豆腐嵯峨野」
折角なので地ビールを頂きました
エールタイプの様に思うのですが、香りや味わいは柔らかで、仄かな甘味を感じます
苦味は殆ど感じず、ヴァイツェンまでとは言いませんが、それに近い印象
さてさて、湯豆腐コースの始まりです
沢山のお皿がやって参りました
まずはコンロに湯豆腐を土鍋でセット
茹だるのを待つ間に、副菜が盛り沢山
総勢7皿の副菜がやってきます
ですがどれも少量ずつなので、女性でもなんとか一人で食べられそうな量です
「豆腐の時雨煮」
肉の食感のようなこちらは、甘辛く煮込まれた時雨煮らしい味わい
でも、これが豆腐だなんて本当に吃驚したなぁ
「ジャコの佃煮」
実名は失念いたしましたが、内容は紹介の通りかと
これも甘辛く煮込まれた、佃煮らしい味わい 美味しいですよ
「茄子の奈良漬」
普段奈良漬は好まないのですが、こちらは甘みを抑えたしっかりした塩味
どちらかというと漬物に近い印象の味わいなので、美味しく頂けました
「温泉卵」
出汁醤油の味が、非常に繊細
濃すぎず、薄すぎず、塩味が程良いので、出汁の香りが凄く活きてました 美味しい
「胡麻豆腐」
プルンプルンで、ねっとりした舌触りと芳醇な胡麻の香り
仄かな甘みが、胡麻の風味とのバランスが良くって、上品な胡麻豆腐です
「ひろうす」
関東で言うがんもどき、関西では飛竜頭と書いてひろうす、ひりゅうず、などと言うそう
こちらもたっぷりと美味しく香りの好い出汁を十二分吸っていて、本当に美味しかったなぁ
中の具材も豊富で、食べ進むのが楽しいほど
添えられた木の芽の香りが、また上品さを際立てます
「こんにゃく刺し」
柚子味噌で食べるのですが、程良い酸味と甘みの味噌が美味しい!
そしてプルンとツルンとした食感のこんにゃくは、喉越しも心地よくって好いですねぇ
色合いが半透明で、白っぽいのも綺麗な色合いで、上品な食事の気分を盛り上げます
「湯豆腐」
メインのお豆腐、鍋で茹だると浮いて来るのが食べごろサイン
出汁醤油の美味しさも勿論なのですが、やっぱり豆腐の美味しさが素晴らしい!
ふわっふわで、ホロホロと口溶けるような舌触り、なのに豆の味がしっかり
味わっていると、出汁醤油の塩味に反応するかのように、甘みがふうわり口の中に広がります
美味しい豆腐ってこういうものだなぁ とつくづく納得 素敵な食べ物です
湯豆腐も終わりに差し掛かると、〆のお食事の出番です
「野菜天麩羅」
薄口のつけ出汁、おろしを入れて爽やかな風味
香の物と、御飯は茶碗に軽く1杯、この食事全体のバランスが好いですね
香の物は冬にかけて美味しくなる大根です
穏やかな辛味と、塩味、香りも良くって、箸休めには最高です
野菜天麩羅は、京野菜を使って、金時人参、かぼちゃ、椎茸、獅子唐、薩摩芋
どれもこれも、うす出汁で頂くので、野菜の旨みと風味が十二分に味わえます
ゆっくりと一つ一つの野菜の味わいを楽しみながら、少しずつ頂く御飯
こういう食事を頂くと、日本て好い国だなぁ と感じるものですね
「豆腐プリン」
これまたデザートも豆腐です
これも豆腐とは思えないほどの食感の良さ
プルンとしていながらも、しっとりと適度な粘度があって、柔らかい甘さ
添えられたブルーベリージャムとの相性も良くって、非常に上品なデザートですよ
ゆっくり、たっぷりの食材と、料理を頂いて、なんともかんとも優雅な時間
美味しい食事にゆったりとした時間は、旅ならではの楽しみだなぁ と改めて実感する次第
好い時間と、美味しい食事ですっかり気分も好くなって
酔いはなくとも、なんとも心地好い気分でお店を後にするのでした
嵯峨野
(豆腐料理・湯葉料理
/ 嵐山駅(京福)
、トロッコ嵐山駅
、嵐電嵯峨駅
)
夜総合点★★★★☆ 4.0
店内は本当に落ち着く風情がありまして、心地好いのです
行燈にも風情、環境とお店の雰囲気が成せる業ですね