長久手市古民家移築問題は約10年間の迷走の果てに市民からの中止要望の署名、市民の意見公聴会、それを踏まえて今年新市長の移築中止発表、続いて越権の指摘を受けてそれを撤回、さらに移築推進答申、さらに移築決定の騒動が続いてきました。
 

この間新市長の市民に対して当初の中止の約束は確たる信念に基づいたものだったのかはなはだ疑問である。(注1)
これまで市長発起の署名活動や意見交換会に協力した人への謝罪の約束も果たされていない。(注2)
更に中途半端で幼稚な法律知識を基にSNS上で越権の主張を正当化しているに至ってはどこまで市民を愚弄し、裏切るつもりなのか。(注3)

注1
① 移築中止を約束しながらそれを正式発表するまでの逡巡に長い期間を要したこと。
② 「法的な越権」の指摘を一夜で認めてしまっただけでなく「今後はすべて教育委員会の決定に従う」とまで踏み込んだ発言で市長の権限のすべてを教育委員会に丸投げしてしまった無責任さ。

注2
中日新聞によればの記者会見で市長は移築中止撤回の責任を問われ「これらの人々に折を見て謝罪説明する」旨の発言をしている。
SNS上だけの一方的な説明で済ましたつもりならその姿勢は協力してきた人々に対して誠に不誠実である。

注3
① 行政は文化財に指定しなくても教育委員会の権限で文化財を保護できるとの間違った法的解釈を繰り返している。
② 憲法や文化財保護法により文化財の所有者(市長)に管理権限があるからこの移築中止決定は市長の権限の範囲であり移築中止の決定は有効であるとの指摘に対して市長や行政は全く回答できていない。
これらのことは今まで半年にわたり本ブログの別稿で詳細に述べてきたとおりです。
しかし、誤りを再三質すも正面からの回答を避けた挙句理由もなく傲慢に議論を一方的に打ち切ってしまいました。

このように行政が違法な手段を弄してまで頑なに移築にこだわる理由として文化財保護は建前であって、本音は無計画に寄付を受けてしまった手前寄付者に申し訳ないとか、行政の体面とか、これまでの多額の維持管理費用支出の責任回避など市の内部事情を市民は見透かしています。
そこには市民が最も心配している市の硬直化した財政に対する配慮が全く感じられません。

 

結局、このような市長や行政組織の姿勢に市民の信頼は大いに傷つけられ市政に対して取り返しのつかない失望と怒りを市民に抱かせてしまいました。
また、この違法性に無頓着な市議会の機能不全が改めて浮き彫りになってしまいました。