昨晩、時計の針が20時を指すと同時に首都のサントドミンゴでは一斉に

様々な地域から車のクラクションがいたるところあがり、

家々からは号砲が鳴り響きました。

 

またこれらの合図を待つように

現職大統領、ダニーロ・メディナの家の周辺を多くの人たちが

車でかけより占拠するという事態になり、これらの動きは次第に

大きなうねりとなり、ドミニカ共和国だけでなく周辺の国々を動かそうと

しています。

添付の写真はそのダニーロ・メディナの家を囲む人たちの様子です

 

ドミニカ共和国では今年の5月の大統領選挙、またその前の選挙戦を

占うと言われている今月に事前に行われた市長と自治体の選挙

においてデジタル投票(従来は紙による投票)が行われましたが

これには多くの人達が、まだドミニカ共和国ではそこまで

整備されたシステムができてないという疑問の声もあり、

不正につながる可能性もあるという反対者の声を押し切り、現職の

政治家達は強引にデジタル投票のシステム化を実行したのです。

 

そのような緊張の中、ついに今月に行われた、

市長、自治体選挙の投票では、投票をしようとした際に、

それらの問題のシステムが

現政党であるPLD(ドミニカ解放党)が優先的に画面に現れるという

自体がおきたために、システムが急遽停止され、選挙は全面的に

中止されるという異例の事態が勃発。

 

また更に大きな問題は事前に軍の上層部による、システムを現政党に

有利になるような書き換えが行われていたことが発覚したことです。

これは当然のごとく、今後、ドミニカ共和国がかつて中南米の様々な

国で起きたような独裁化につながる可能性があるということで

大きな問題となり、SNSのツイッターやインスタグラム、

フェイスブックを中心に有識者、有名人(歌手や団体など)も

巻き込み、巨大な抗議行動として広がっていったのです。

 

先週、今週とJunta Central Eletral (中央選挙管理委員会)の前の

広場には若者を中心に毎日のように多くの人が押しかけて、

デモが行われています。

従来のデモと大きく異なるなと思うのは、貧困層だけでなく

有識者層なども多く含み、また若者が多い点です。

 

ドミニカ共和国の政府は

10年近く前に「アラブの春」で起きたことを忘れていたのかもしれません。

「アラブの春」ではエビプトやチュニジアの政変ではSNSを

中心に若者をはじめとした個人が大きな声をあげるようになり、

ついには現政党が転覆しましたが、ドミニカ共和国でも

ソーシャルメディアによる

個人のエンパワーメントを利用した動きはとても早く拡散をしており、

影響力も大きいというのが実感です。

その動きの中では、中世時代のような

カリスマ的なリーダーは存在しませんが、その代わりに

彼らは、かつての時代より比べ物にならないような拡散力を得ました。

カリスマ的な中心者がいないということは、政府側にとっては

標的とする人物がいない、姿、形が存在しない分

やっかいな勢力と言えます。

 

インターネット、SNSの登場により個人が持つエンパワーメントは

飛躍的に上がりましたが、一方で国は「法の実行」、「軍隊」、

「税の徴収」の3つの権力を持つために、このスピードの進行を

遅らせていくよう、個人 VS 国家の攻防はしばらくの間、

続くというのが21世紀のトレンドになるのではと思います。

いずれにせよ、国の時代は遅かれ早かれ溶けていくものの

そのスピードの進行は何十年単位で各国ごとに、異なる動きをするのではと

いうのが個人的な予想ですが、ただこれを書いているのが

2020年、時代の変化は早いので、その「いつ」というのは

全く分かりませんが、ひとつだけ言えるのはこの流れが

戻ることはないということです。

 

世界的ベストセラーとも言える「サピエンス全史」を読むと

そもそもの「国」って巨大な共同幻想であることがよくわかります。

日本にいた時はそこまで意識することもなかったですが

海外に来てちょっと小さな国にいるせいか、「あぁ、なるほど、

「日本という国の共同幻想もこのようにして

保つ努力をしていくものなんだな」と気づくことが多いです。

「愛国心」を維持するのも実は経済やインセンティブが

深く関係していて、無料ではないのです。

 

 

 

 

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