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先進国に遅れる形でドミニカの中央銀行も今月に入り、利下げをしました。
短期金利の指標ともなる無担保コールオーバーナイト物については9.5%→8.5%、
またロンバート型の貸し出し金利については16%→14%へそれぞれ
利下げした形。

ロンバート型についてはドミニカでも無担保コール翌日物(=オーバーナイト)
と同じく翌日返済が原則ですがドミニカの市中銀行で財務内容が悪化している
銀行については担保をとることを条件に貸し出している分。
(例・Vimenca。ここは米国の金融商品を大量に保有している関係で今、すごく
資産状況が悪化して非常にまずい状況らしい。仮に破綻しても2003年にドミニカで起きた
金融恐慌と異なり効果は限定的だと思いますがPopularやBHD、Leon銀行
あたりが破綻したらドミニカもまた経済が大暴落するので怖いです)
このロンバート型というのは日本でも2001年に導入されておりいわゆる
「公定歩合」はこのロンバート型貸し出しを指す。


ドミニカ共和国の場合は去年にガソリンの高騰などもありインフレが悪化していた
ので夏場頃からインフレ抑制という意味もあり一斉に利上げがされましたが
ここにきてガソリンの価格も落ち着いてきたことなどもあり
ラテン諸国の中でもインフレ率が最も低く抑えられてきたなどの理由で
(ちなみに12月はCPI / 4.2%)
今回の利下げになると。またここにきて米国への輸出割合の落ち込みが30%にも
なることから今後経済の見通しが非常に厳しく今後の企業による大量解雇→
購買のさらなる落ち込み、→強力なデフレが到来となるシナリオを早め、早めに
防ぐ目的もある。

ただここに来て利下げも影響してペソがまたジワジワと下がってきて
US$1/RD$36まで届きそうな勢い。日本はブランドなど円高還元セールしてましたが
ドミニカは逆にペソ安が響いて輸入商品はなかなか価格も下がらない。
不動産などの資産も材料は輸入、またドル建ての商品も多いため逆に全体的な
資産インフレは収まってないと各金融機関の見方。
日本のバブルの時など典型的だったみたいですがものすごいインフレで
狂乱経済とも言われたがインフレの指標である
消費者物価(CPI)はほとんど当時はあがっていなかった。
上がっていたのは資産インフレのほうでこれが最終的に経済に大きな影響を
与えてた形。
中央銀行が言う「インフレ」と「資産インフレ」はまた分けて経済を
見ていく必要があるよう。




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(株)リクルート / AB-ROADで
ドミニカ共和国、カリブ海のABガイドとして記事を書かせて
もらっています。
ブログでは書かれない観光情報等、内容が満載なのでぜひ


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