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ラテン社会特有の経済学用語としてインフォーマルセクターという言葉がある。
これは一言で言えば「都市における多種多様な、組織化されてない
経済活動およびそれによって不安定な収入を得ている就業層」ということらしい。

自分が住むドミニカ共和国をはじめラテンアメリカ諸国では
特に1980年代の経済危機以降、インフォーマルセクターは著しく拡大して
主要都市就業人口の占有率を強めてきている。

ドミニカは典型的だと思うがサントドミンゴのような中心都市と
地方の農村との発展化のスピードの隔たりが激しい。
(最近ではINDOTELという会社が地方の都市にインターネット
センターを建設して補助したりそういう動きもあるが)

地方の農村、またお隣のハイチからサントドミンゴの都市
に流れてくるような人々の雇用吸収力が非常に少ないのです。
基本賃金も低いのでアルバイトという制度もない。
(学生なども働く機会が非常に限られてきます)

上記の理由で農村出身者などは都市の近代部門に就職する機会が
少なくその代わりとして制度的に確立されてない経済活動に生業を
見出しインフォーマルセクターというのが形成されてきた経緯がある。
最近問題となっているのは法的保護外の経済活動であるため
社会保障が供与されず収入が不安定、結果として彼らが犯罪への
道に走りやすくなっているということ。

現在、ドミニカでは欧米からの投資が活発化されています。
我々のような仕事をしているマクロ経済に目が行きがちであり
外資の誘致の経済効果が何%、雇用の発生を生むなどの議論が
行われますがその先のミクロ的な視点を考えると
上記の光景が浮かび上がってきます。


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(株)リクルート / AB-ROADで
ドミニカ共和国、カリブ海のABガイドとして記事を書かせて
もらっています。
ブログでは書かれない観光情報等、内容が満載なのでぜひ


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