40年ぶりの入社同期会の開催日をめざして、2ヶ月がかりで連句をつくった。

難しいルールを一切抜きにして、五七五 七七を並べて、お互いの近況、心境

を述べ合い、それを茶化したり、冷やかしたりで、36句プラス18句。

 

関係ない人にとっては何の興味もないことだが、青雲の志に燃えた40年前も

サンデー毎日の63~65歳頃になれば自由自在な人生が現れていて隠れない。

 

この場を借りて一応記録し、公表しておきたい。

詠み人は匿名とした。私を除いた同期生18人が、三句ワンセットで登場する。

koroは、我流連句の「捌き」や、裏作家を務めた為、ブログのエントリーが

すっかり疎かになった。

 

8月25日発句

新涼や 四十年経て集ひ来る

紅顔写す 同期の写真

瀬戸内の釣りの明け暮れ暇もなし

見果てぬ夢は チヌの大物

忘られぬママカリの味友の顔

初恋の人 待ちし宵闇

以上、表六句のみで一旦中断。

 

9月11日再発句

①月明り 乙女太鼓の秋祭り

田舎暮らしもバカにはならぬ

未練残りし怪しき世界

②グリップの汗拭く我や 空高し

汗もよきかな真に当たれば

サロンパス貼り あすはお勤め

③言い訳のまだなおありて 虫時雨

言い訳できる間が花よ

ケアレスミスか ボケのきざしか

④ぼつぼつと秋の高原歩こうか

切絵繁昌 城崎の主

ふろとべんじょのそうじあけくれ

⑤チーポンの仲間なつかし青葉寮

励ましあうや 薄きと白き

あっという間に4人の爺よ

⑥塩生でナックルフォアを組しこと

目指すはシニア世界一

老いも進むし 筋も鍛えよ

⑦盆栽に悠久探す 夏の寺

分けてやりたや この風流を

俳句盆栽 勘弁してよ

⑧鰯雲 六十路の脚の坂の上

多々良鞴(ふいご)の技極めけり  

あかねの雲も まだ暮れ残る

⑨糖尿病仕事の果てか 露凉し

石堀めざし 鑿を研ぎをり

きっと長生き 一病息災

⑩コーラスとゴルフ三昧 夏休み

我が目標はエージシューター

これしか妻に勝てぬなりけり

⑪新涼や 会社を転じ退けぬまま

首から上は不思議と若い

 熟睡もとめ シーパップ

⑫マーケット情報 草を取る合間

原油上がって 株価停滞

金に縁なきこともあるかな

⑬川柳も俳句も遠慮 麦酒飲む

酒飲めば 我を忘れて 此処は何処

酒とゴルフと仕事がすべて

⑭青嵐(あおあらし) 展覧会へ二点出す

あの絵金なら 俺ディアマンテ

死して価値出る「微笑む女」

⑮イタリアのワインや美味し 夏の海

ワインは絵なり色の道なり

日本恋しや お茶漬けの味

⑯アドレスは英語の名にて 藤の花

未だに日本語勉強中

言われてそうか こだわりを知る

⑰青葉寮稲穂とネオン入り雑じり

新しき職 授かる初秋

人の面倒みるが生きがい

⑱人生をテニスで再開 万年青(おもと)の実

邯鄲(かんたん)の夢 現ならずや

旧友と二十三夜の月を見ん

 

平成18年10月10日 挙句