私は、月に100キロは歩きたいと思っているが、1日1回10キロを限度に
しているので、犬の散歩、朝晩2キロを入れれば達成はしているだろうが、
これはカウントしないから、まだ目標を達成したことはない。
それを、1日で歩こうという試みがあることを知った。
「岡山政経塾」という会があって、毎年、24時間以内100キロ歩にチヤレンジして
いるのである。 繰り返すが24時間、まる1日歩くのである。
これは強烈だ。体力もさることながら、精神力を試される。
つまり、朝8時に出発して、日中歩いて、夜中中歩いて、翌朝の8時までに
100キロ歩けということだ。当然、トイレや食事に一定の時間がとられるから、
とても大休止や仮眠などをしていたのでは、時間が追いつかないだろう。
第1回目の完走者の記録に次のようなものであった。(ラップは私が記入)
岡山を知る人は、その距離感は大体想像がつくから、苦闘振りが見えてくる。
2003年5月3日の朝8時、後楽園を出発 、スタートから2.5km東山峠
10km 沖田神社 9時45分 (1:45)
20km 大富 12時5分 (2:20)
30km 飯井 14時10分 (2:05) 昼食・休憩を兼ねて20分休憩14:30発
40km 備前市体育館16時 (1:30)
50km 穂浪橋 18時 (2:00)
60km 閑谷学校 20時 (2:00)
70km 和気橋 22時15分 (2:15)
80km 万富サークルK 0時40分 (2:25)
90km ナカシマプロペラ
3時5分 ((2:25) ( 95km 高島保育園 4時10分 (1:05) )
100km 後楽園 5時45分ゴール (2:40) タイム:21時間45分
彼は、その完走記に、面白いことを書いている。
24時間という単位は、我々にもっとも親しみのある単位だが、地球の自転であり、
距離にして4万キロになる。つまり、地球一周と言う距離は、今日のような難行苦行
を不眠不休で毎日やって、1年と1ヶ月間かかる距離である。
「果てしなくでかい」という実感としかいいようがない・・・、と。
植村直巳が南極点に犬そりでいくとき、3000キロ歩くという実感を試すために、
稚内から鹿児島までを、52日間しかも連続で歩いたが、偉いもんだ。
私も、昨年の6月25日から歩き始めて1年3ヶ月になるが、ざっと計算しても
まだ、1000キロ程度しか歩いていない。まだ、韓国の辺をうろうろということだ。
歴史街道の旅というHPを書いておられる堀江喜朗氏は、東海道や中仙道など
旧街道を歩いておられる。御歳78歳である。
山陽道の記録を拝見して、私が勝手に計算すると、山陽道の京都から小倉まで
1,111,949歩(70センチで計算すると778キロ)を、30日(歩行時間237時間)で
歩いている。(山陽道を完歩された時は76歳、但し、連続ではなく、分けて歩いて
おられることは当然であろう)
1日平均26キロ、平均時速3.3キロ、10キロを3時間かけて歩くペースである。
誠に感激したものだから、昨年、メールで激励申し上げたら、丁寧なご返事を
いただいたことがある。目下は、奥州街道北部、仙台以北を歩いておられる。
ご健脚をお祈りするばかりだ。
昔は、老若男女、皆歩いていた。
景色は歩いているスピードでしか変わらない。
こうして、歩きつづけると、確かにゆっくりであるが事態は対処できるスピードで
変わっていくことに気がつくのである。