古式泳法 神伝流

 

昨日の日曜日は全国的に秋晴れに恵まれたのではないか。

岡山も素晴らしい天気であった。

 

平素の句会は10数人の参加で、大抵7句を出すので、100句位を選句する。

昨日は初めて71人からなる句会へ初めて参加した。

出句は3句であるから、213句を30分程度で選句する経験をした。

計算すると、1句あたり平均12秒になる。

良いと思う句を書きとめての時間だから、実際の選句は、一目見るくらいで、

物凄いスピードだ。

これは、なれた人でなければできない技だと実際思った。

 

私が感心したのは、私の年令が若い方になる年齢層、最高でふた周りも上の

方々が、同じスピードで選句をされていることだった。

俳句はのんびりした技でなく、老化防止にも大いに役立つ猛烈な脳の運動を

やる技でもあることに気がついたのだ。

俳句の効用を見直さねばならない。

 

3句出して、1句が3名の人の選に入ったが、2句は洩れた。

洩れた2句は我が句会で人気が良かった句で、選に入った句は当日、句会に

臨んでできた句だった。

 

神伝流習ひし川や水澄めり

 

神伝流とは古式泳法のひとつで、調べると、1617年頃伊予大津藩にて創始され

美作津山藩に渡り、現在に伝承されている。

岡山には、1905年頃津山市から伝わり100年を経ていることを知った。

 

私は、神伝流をやっていた父から子供の頃、泳ぎを教わる代わりに、岡山の真ん中

を流れる旭川で新伝流を習った。

他の子たちと一緒に、岡山城(烏城)の中にあった軟式テニスことに服を脱ぎ、

六尺褌の締め方を習い、土手を超えて旭川に入った。

鶴見橋の上流100メートルほどのお城の南東の辺だった。

 

旭川河畔にある建物の5階での句会場からは、旭川や、烏城、岡山市街などが

一望でき、空は澄み渡っていた。

その秋晴れが旭川の水まで澄ますような清々しさで、ふと、父を想い出していた。