長兄の父の末弟の叔父が、肝臓がんの切除手術をしたというので、先週の

日曜日に見舞いに行ってきた。

手術後、1週間で普通に歩けと言われていて、顔色も良く管がぶら下がって

いなかったら病人とは思えないくらいで、一安心した。

 

私の履歴書にもこの叔父のことを書いている。

私の父が肝がんで56歳でなくなったあと、この叔父が同じ年頃で急性肝炎

にかかり入院したことがあった。

退院後、「兄貴とは血がつながっているから現実ぎくっときたが、兄貴を超えら

れてほっとした」と、述懐したのだ。

 

それから、30年近く経過し、その当時は分らなかったが、今では、その原因は

C型肝炎であったことが分るのだ。C型肝炎は超えていないが、これで、30年

以上、兄貴より長生きすることになるだろう。

 

見舞いに行ったときの第一声が、「今だったら、兄貴ももっと早く分り、手術を受け

られたのになあ・・・」と言ってくれた。

弟の兄貴に対する思いやりを、この期に及んで知ったのである。

 

叔父は、紹介があって一人で、CTかMRIの精密検査を受けに行った。

検査後、すぐに何の予告もなしにいきなり、「肝臓ガンです」と言われ、のちに聞いた

家族の方がそんなに簡単に今頃は告知するのかと驚いたという。

 

叔父は、手術しなかったら3年、手術したら10年位は持つだろうと聞いて、

それなら手術しようとその場で結論したそうである。当年79歳であるから、

10年と言うことは89歳を確保したことになる。良い決断であったし、その結果が

まるで年以上に健康そうな術後の姿だったのである。

 

この頃は、夫婦の間でもプライバシーがあるということで、昔の様に、本人には

知らせないで、家族が聞かさせて言おうか言うまいか悩むことはないのだろう。

本人に、何の躊躇もなくずばっとインフォームド・コンセントを求めるのが一般的

になったのだろうか?  私は、実情は知らない。

 

しかし、このようなこともあろうと、私は妻に、私は経営者であることでもあるから、

一切隠し隔てはなしにそのままを聞き話してくれと、既に言い渡してあるから、

心配はない。

加えて、美人女医先生のお蔭で、遺伝らしき「肝臓」は今のところ、健康体に戻って

いるのだ。