これまでの人生で、たびたび「酒」で大小の失敗を重ねて来た。

実際には「酒」に責任を転嫁している自分がお粗末なのであるが・・・。

 

10代では、梅酒を盗み酒して、天井が舞い出すと言う初体験をした。

20台では、給料8万円の頃、4万円のポータブルテレコをキャバレー帰りに

タクシーへ置き忘れた。

30台では、少し酒が強くなったなあという自信が強い酒を飲ませてしまった。

酔って歩いて家に帰る途中でカクッと腰をとられへたり込んでしまった。

おかげで新調の背広のズボンが擦り切れてしまった。

40台は詳しくは書かないが、女性問題を起した。

50台は人生やり直しの時期だったから自制もし、酒は嗜むものと言う自覚が

できて、そう無茶な酒は飲まなくなったが、365日飲んで肝臓を悪くし、周りに

心配かけた。

 

さて、60台だが、食事と散歩で減量、肝臓の数値は健康を回復したばかりだ。

しかし、今回の失敗は、「酒」と「老いの始め」を甘く見た自分のお粗末だ。

 

先日の日曜の夜、近くの焼肉屋へ一人で生ビールを飲みに行って(勿論家内公認)

帰りに、暗い県道の車に気をつけようと思ったら、足を踏み外してさかさまに畑へ

転落! 

幸い、下はあぜ草を刈っていなくて、クッションになって足を一箇所打った程度で

済んで助かった。コンクリートの水路で頭でも打っていたらと思うとゾットした。

車の明かりで大丈夫と思った場所が宙だったのだが、目は酒でたるみ、足腰も

精神もたるんでいた結果であった。

 

友人のnaoza君に女房には内緒だがと言って、報告したら下記のきついお叱り

の言葉をいただいて恐縮、猛省。

 

『悲しいかな実際の歳は自分には分からんものだ。分かっているのは歳の数だけさ。

それに付随する体力、反射神経など理解できないし、したくない気持ちだから、分からない。

今までと同じと思うだけさ。

 今回の転落事故の教えるものは、今後は飲みにいく時は奥方を連れて行くことと教えて

もらったんだよ。

何事も無かったことにありがたいと感謝しな。

奥方に、白状はせんでも良いが、次からはそれとなく連れ出すんだな。

この次は後悔するぞ。後悔先にたたずと言うだろう?

守るべし。』

女房を粗末にしていた結果とも反省。

 

この事故を起してこんな俳句ができた。

踏み外し足は宙舞う天の川

打ち転び夏草を分け立ってみる

 

「老いの始め」だ、「酒」だ、「俳句」だと言って、責任転嫁し、反省することを

茶化すのでなく、二度とこのような無様な自分にしないよう、この俳句を

残しておこうと思うのだ。