コンピュータはただの清書ツール
思考するときはコンピュータを使わない方がよい
コンピュータを使って作業をすることのメリットはもちろん数多くありますが、実を言うと、モノを考えるときにはコンピュータを使うよりも手で紙に書きながらの方がはるかに自由に考えることができるのです。※この記事は拙著「エンジニアのプレゼン/スライド作成入門」から抜粋したものです。
たとえば図を描きたいときにツールの操作に手間取って思うような図が描けないとか、つい枝葉末節の見栄えに凝ってしまったり、オブジェクト同士が数ドットずれているのがどうしても気になり、四苦八苦して合わせてしまうなど、本筋の思考からどんどんはずれていってしまいます。
しかもまたそういう作業は楽しいから困ってしまいます。
頭が整理される前にいきなりコンピュータに向かってツールを立ち上げてしまうと、思考の幅が制約されてしまいます。ツールを使っていると、どうしても発想が「自分がそのツールを使ってできること」に限定されがちです。
それでは、箇条書きの例です。
- コンピュータを使う
- コンピュータを使わない
- 手相を見る
- 花占い
- デジタル時計が好き
次に、番号付き箇条書きの例です。
- x
- y
- z
まず手を動かそう
自分のイメージや考えを伝えるためにコンピュータを使っているはずなのに、コンピュータのせいでイメージや発想が制約されてしまっては本末転倒です。
コンピュータなどは最終的にきれいな文書を作るだけの単なる清書ツールだと考えて、自由に紙に書き殴って、イメージを膨らませることをお勧めします。
筆者自身も、文書やスライドを作る前に、思いつくことを紙にどんどん殴り書きしながら考えをまとめていきます。
絵を描いたり、図を書いたり、箇条書きにしてみたり、脈絡なく思いついたアイディアを走り書きしたり、あっちこっちに線を引いたり、ぐちゃぐちゃと消してみたりと、とにかく思いついたことをどんどん書いてみるのです。
ときには、このような紙が100枚ほどになることもあります(図6)。
紙に手で書くとき、隅から隅までびっしり使い切らないともったいないように思うでしょうが、そんなことはありません。
1つ図を書いただけでもどんどんめくって、紙を分けて書いていきましょう。
なぜなら、一枚の紙にいろいろな図を書いていくと、あとから見返したときにどこからどこまでが1つの図なのかが分からなくなったり、書いた内容をさっと探すことがしづらくなるからです。
いくら使ってももったいなくないように、なるべく安手の、チャッチいレポート用紙を使うことをお勧めします。
筆者はA4サイズの無地のレポート用紙を好んで使っています。
罫がいっさい入っていない方がより好き勝手に書けるからですが、マス目のついた方眼紙タイプのレポート用紙を好む人もいます。
マス目に沿って書くことで、図や表などがきれいに書けるからという理由です。
好みでどちらを使ってもよいと思いますが、横罫入りのレポート用紙だけはお勧めしません。
言葉で伝えるのが非常に難しいのですが、横罫が入っていると、どうも「罫に沿って、左から右に」書かなくてはならない気分になってしまうからです。
