~産経ニュース~
登山用品販売の「石井スポーツ」を書類送検 無登録で登山講習会の疑い

 

 山岳ガイドらが同行する登山の講習会「登山学校」を無登録で企画運営したとして、警視庁が旅行業法違反容疑で、全国で登山用品販売を展開する「ICI石井スポーツ」(東京都新宿区)を書類送検したことが27日、捜査関係者への取材でわかった。同社は登山学校の受講者から参加費用を集めて宿泊の手配などをしており、警視庁はこれが旅行業に当たると判断、複数回の行政指導にも従わなかったため立件に踏み切った。

 登山学校は主に、石井スポーツのホームページで受講者を募集し、日本山岳ガイド協会が認定する専属ガイドなどが全国での登山に同行する講習会。警視庁は登山学校の運営に関与していた同社の男性社長(58)、登山学校長(59)、専属ガイド(72)ら男女7人も同容疑で書類送検した。

 送検容疑は、旅行業の登録を受けないまま、2月6日~5月15日の計3回にわたり、長野、群馬、神奈川県内の宿泊施設に対し、登山客の予約の手配をしたなどとしている。

 旅行業法では、(1)報酬を得て(2)事業として(3)旅行業務を取り扱うこと-を「旅行業」と定めている。同社は宿泊費やガイドへの手当てを参加費として一括して集めて手配しており、これらの行為が旅行業法に該当していた。

 同社関係者は警視庁に「利益はほぼなかった」と説明しているというが、警視庁は、利益がなくても法律上は「報酬」にあたると判断した。

http://www.sankei.com/affairs/news/160728/afr1607280005-n1.html