久々に映画館へ足を運びました。

やっぱりあの入口に入った瞬間から伝わる独特の空気感には心躍るものがあります。スクリーンまでの薄暗い通路を通る際の気持ちの昂り、いざ予告集が始まり、ライトが徐々に落ちていった時の緊張感は何物にも代えがたいと改めて実感しました。酔っ払い

 

では早速4本目のレビューです。

 

ジョンデヴィッド・ワシントン主演、クリストファー・ノーラン監督

2020年公開中の作品『TENET』

 

映画は突如ウクライナのオペラホールからスタート。ダークナイトライジングのアメフト会場バリに嫌な予感をしていると、突然の銃声と共にテロ集団が登場し、あっという間に占拠(ダンケルクの冒頭の二の舞で、またポップコーンこぼしちゃったよ、ノーラン・・・)。

外で待機している車中では、ドライバーが「後ろのアメリカ人を起こせ」とぶっきら棒に言うと、そこには主人公(ジョンデヴィッド・ワシントン)含め、特殊部隊っぽい集団が。テロ組織の撃退と、目的を達成した主人公たちは見事その場から脱出~と思っていたら、ホール外で拉致されてしまう。拘束され、情報を聞き出そうとする拉致犯からは拷問の連続。それでも口を割らない、と腹をくくった主人公は服毒自殺を計る。

目を覚ますと、なにやら船の中で救護された様子。謎のオッサンから「君を試したんだ。君は選ばれた。」と怪しさ全開のリクルートを受けた主人公は訳も分からないまま、謎の施設へ。そしてそこで、弾丸や物が逆行する現象を見ることに。「逆行により世界に危機が迫っている。第三次世界大戦よりも恐ろしい事態が。」と告げられた主人公は、"逆行"の謎を追いつつ、世界の存続をかけた戦いに身を投じていく・・・

 

【感想】

個人的には、練りこまれたストーリー、圧倒的な映像美、荘厳なBGM、この合わせ技を繰り返し畳みかけてくるノーラン作品が大好きです。大好きだからこそ思うのは、ノーラン作品は万人受けはしないということ。バットマンの様な分かりやすいエンタメ作は別として、オリジナル作を興行収入的にもヒット連発している類い稀な監督であることは周知の事実。しかし、そもそもがSFベースの難解なプロットが多く、理解が追いつく前にガンガン話を進め、迫力あるシーンを連打してくる”ノーラン節”に飲み込まれた人は、おそらくこの”ノーラン節”が続く2時間半~3時間が退屈と感じるはず。。。

と、前置きをした上で、観終わった後、劇場のライトが点灯した際の率直な思いは、「これ、ノーラン史上最高傑作やわ。」です。

なぜ最高傑作と思ったか。それは、前置きに書いた、ノーラン節がノーラン史上最高に全開だから。メメントやインターステラーが比じゃないくらい、複雑なプロット進行とSF考察。そしてインセプションの様な劇中でのキーワードに対する解説一切なしという鬼進行(加えて主人公名前出てこないし)。前半は「え?なにこれ?どういうこと?」が正直続きます。それでもアクションとか映像美で全然楽しいけど。

しかし、ある地点で話が繋がった瞬間「マジか!!そういうことか!!」と超絶なアハ体験に見舞われ、ぶっ飛びました。(チープな表現しか出来ない自分が恥ずかしい。。)そこからラストまでの高揚感たるや。

観るたびに観え方が変わるだろうし、観る人でも見解が変わると思う。他の人の解説や考察を読めば、正解に近づくのだろうけど、この映画だけは自分の最適解に浸るのが一番ではないかと感じた。本当に劇場で観て良かったと感じた作品でした。

因みに観に行った日が某鬼退治映画の公開日で、溢れんばかりの人だかりの中、1人TENETのチケットを握りしめていた名もなき男の孤独感たるや。カップルに挟まれながら並んで購入したポップコーンの味、いつもより濃い味がしたのは気のせいかな。

 

↓ノーラン オリジナル脚本だとこの辺もお勧めです。