高級オーディオ用オペアンプブームの時は、高精度オペアンプのツェナーダイオードの雑音をきいて、”空気感がすばらしい”!”。

ハイレゾ時代には、積層セラミックチップコンデンサの雑音聴いて、音がクリアでかっこいい!これが高解像度な音だ!。

みなさん雑音が大好きですよね。

 

ふと思うに、雑音好きは、エレクトロニクスの問題ではなくて、音響心理学の問題かもしれまんね。

人間は、無音室の中のように、完全に無音だと、不安感などの異常を感じるそうです。

「先日補聴器の技師の方にお話しをうかがったったのですが、ずっ耳がが聞こえなかった人の場合、わざと、本人が少し騒々しいと感じる音量に調整して、騒々しさになれてもらうのだそうです。雑音が聴こえない状態が正常ではなくて、少し雑音が聴こえていて、それに慣れて感じなくなった状態。が正常だそうです。

その状態であれば、聞きなれた微小音を無視しつつ、”聞きなれない小さな異常音”に確実に対応できます。すごく”インテリジェント”な仕掛けです。

無音室の中で、不安感を感じるというお話も、日常的に無意識に行なっている雑音処理の負担が無くなるからかもしれません。

人間はきっと雑音があるほうが安心で、雑音が大好きなんです(汗)。

 

閑話休題、

音響心理学というと、”グルーヴ感”のお話で有名な、河瀬 諭 博士が、先日、NHKのTV番組に出演されてたらしいですね。音響心理学は、TV‐CMなどへの応用が期待されているASMRをはじめてとして、今後の発展が期待されてる分野なので、若い方々に、どんどんチャレンジしていただきたいです。

 

オーディオ選びでも、若い人は、いろいろな音が聴こえる機器を好みますが、ベテランの方は、結構寂しい音の機器を選ばれる印象があります。音楽経験豊かなベテランの方々は、”足りない音”があっても、それを自分の中で無意識に補って”完成した音楽”として楽しめるからではないかと勝手に妄想しています。