昨日「やきものワールド」に行った事で思い出した事があるので綴ります。


少し長くなりますウインク


確か社会人になって3~4年たった頃でしょうか。社員寮に入ってた自分にも後輩ができて、ある後輩の実家に数人で遊びに行く事に。


場所は岐阜県多治見市。後輩の実家は大工をしており親方でもありました。


挨拶もそこそこに昼は庭でBBQをして夕食は親方がご馳走してくれる事になり広いお宅のリビングに凄いテーブルがありそこへ物凄いご馳走がずらりびっくり


そのご馳走の下には全て立派な美濃焼の器で…茶碗、湯呑み、箸置きに至るまで全て「ホンモノ」だったのを覚えていて親方に言われた事も思い出したんです。


「どうせお前達はプラスチックの器で飯食ってんだろ?そんなんじゃ飯旨くないだろ?ホンモノの食材とホンモノの器でホンモノの料理食えるような大人になれ」


「それにな、毎日ホンモノに触れているとまがい物なんてすぐに解るようになるんだよ」


「はっ、この前飲み屋の女と腕組んで歩いてるのバレたくせに何若いもんに講釈たれてんだい!こっちがまがい物掴まされた気分だよ!」と女将さん参戦爆笑


「バ、バカ!初対面の客人の前で何言いやがる!」とプチ喧嘩が始まり…そこから自分は帰る直前まで親方と女将さんと盛り上がって爆笑


後輩によると2人共わりと気難しいらしく、楽しく食事しているのは久しぶりに見たと言ってたのを記憶してます。


そして帰り際に親方が新聞紙に包んだ物を自分の前に出し「おう、これ持っていけ」と渡してくれて。「え?沢山ご馳走頂いたうえに悪いですよ」と言ったのですが「いいから持っていけ」と言われるので頂いたのですが…





新聞紙の中には「ぐい呑み」が入っておりました。当時の自分は何で親方がこれを自分に渡したのか解らなかったのですが今なら解る気がするんです。

「これを持ってまた酒飲みに来い」って事ですよね?親方(笑)確かに親方も女将さんも「また来い」って言葉を自分が帰る時には言ってないのです。

不器用な人の「粋」な計らい

言葉ではなくモノで伝える心意気

自分もこうありたいと思うのですが修行が足りませんなニヤリ

自分もその会社を辞め、後輩も辞めてしまっているので接点がなくなってしまったのですが…親方元気かな?

二十数年、食器棚の奥にあったぐい呑みを見つけて感慨にふける夜でした照れ

ここまで読んでくださった方、長くなってすいません(笑)