小学校6年生のバレンタインデー。
夕方に学校から一度家に戻りソフトボールの練習へ行く為 準備をしていた。
準備が終わり家を出ると 道端に同級生の女の子が立っている。
「どうしたん?」
とオレが話掛けると
「〇〇君(同級生)にチョコあげようと思ってんけど家に居てなかったから代わりにRYOにあげるわ!」
と言われ なんか複雑な気持ちになりながらも 人を疑うなんて事を知らなかったオレは素直にそのチョコを受けとった。
けど歳を重ねてよく考えてみると〇〇君の家はオレ家なんかとは反対でだいぶ離れていたし
学校が終わってすぐオレ家まで来ないと時間的に無理なんだよね。
中学校で離れ離れになるのを知っていた彼女からしたら一大決心のバレンタインデーだったのかもしれない。
人生に「if」はない。
だが色々な経験をして大人になり,もし今そのシチュエーションに出くわしたら
ソフトボールの練習なんか行かず
頬を赤らめた彼女の右手とチョコを大事にオレの右手に握りしめ
丘の上の自宅へと消えていくのだろう…。
この季節が訪れるたびに思い出だす。甘い甘い思い出です…。