とぅりっとぅり…
…ずずずずず
とぅりっとぅり…
…ごんごんごんごんごん
とぅりっとぅり…
ばぐじ、とぅりっとぅり…
うぉん、うぉん
違うよちびギュ。
と・りっ・く・お・あ・と・りー・と
トリックオアトリート
とぅ・りっ・とぅ・りー
ちがうってっば。
あはは~
まいっか。
オンマお菓子ないなぁ~
とぅりっとぅりない?
うん。ないなぁ。
反対にバグジ食べちゃおうかなぁ~?
それともちびギュたべちゃおうかなぁ~?
オンマ メッ!
ばぐじ メッ!
食べちゃうぞ!
メ―!!
きゃっきゃっきゃっ
わかったわかった食べないよ。
ちびギュ。
アッパにとぅりとぅりいっておいで。
ほらバグジーもこれ付けてあげるから
お!男前だぞ。
よし行っておいで。
うぉん!
ばぐじもとぅりっとぅり
うぅ~うぉん!
ほらバケツ忘れずに!
あい!
ずずずずずず
ほら頑張って引きずってるよ
とぅりっとぅり…
とぅりっとぅり…
ん…なんだ?
なんかにぎやかだなぁ。
???
子供の声?
???
バグジー?
とぅりっとぅり?
ソファーに横たわるうちに寝てしまったのだろうか。
目が明かない…
遠くでなんだか賑やかな声がしてる…
んんんんん…
なんだ?
Zzzzzz
子供の笑い声???
んんんんん…
Zzzzzz
「あっぱ!!」
…あっぱ?
「あっぱ!!とぅりっとぅりっ!」
…とぅりっとぅり?
「あっぱあっぱ!おっきおっき」
ぺちぺちぺち
…あっぱ?だれが?ってか顔叩くなよ。
キュヒョンか?
「とぅりっとぅりっ!」
うぉんうぉんうぉんうぉんうぉん
…ぐぉ!バ、バグジーいきなり乗るなよ
ぺちぺちペち
…だから叩くなって。痛いだろ?
「どうした?アッパ起きたかな?」
「あっぱない。おっきない。」
「おかしいねぇ~どうしたんだろうね~」
「もう一度おっきい声で言ってごらん」
「あっぱー!!!とぅりっとぅりっーーーーー!」
『うわっ!』
耳元で響いた子供の大声で俺は飛び起きた。
きゃははははははは
うぉんうぉんうぉん
「ほら、起きた。」
「あっぱ!」
…え?子供?どこの子だ?あっぱ?誰が?
『キュヒョン。いったいこれは…』
「ほら、ヒョン。寝ぼけてないでしっかり。
ちびギュがお菓子頂戴っていってるよ!」
『え?ちびギュ…って…なぁ、キュヒョン。これはいったい…』
俺の足元で大きなとんがり帽子を被り、引きずるほどのマントを羽織り、
お菓子の入った自分くらいある大きなバケツを持った子供と
バグジーが俺を見上げていた。
「おかちいねぇ~アッパどうちたんだろうねぇ~
まだおねむなのかなぁ~」
そう言ってキュヒョンがその子を抱き上げ
抱きしめほっぺにキスをチュッとした。
その子が笑いながら俺に手を差し伸べてきた。
「アッパらっこ。アッパらっこ。」
『あぁ…うん…え?』
「ほら。ヒョンしっかりして!落とさないでよ!」
キュヒョンがその子を俺に差し出すので俺は手を出して受け止めた。
きゃっきゃきゃっきゃ言いながら
その子が俺の首に手を回し抱きついてきた。
シャボンの香りに甘い香り。
むにゅっとした抱き心地に思わず頬が緩む。
そしてそのぷっくりした頬にチュッとキスをした。
その子が腕の中できゃきゃきゃきゃと笑い転げる。
足元でバグジーが吠える。
『おっ、バグジーいいのつけてもらったなぁ~
キラキラしてるぞ~』
バグジーの首輪にはハロウィンのかぼちゃのチャームが光っていた。
耳の後ろを掻いてやると嬉しそうに眼をキュッとつぶる。
『なぁ、キュヒョン。これはいったい…この子は…』
膝の上にちょこんと座った子供をあやしながら
俺たちを笑みを浮かべながら見ているキュヒョンに聞いてみた。
「ちょっとヒョン。まだ寝ぼけてるの?うちの子じゃない。」
『え?うちの子?』
俺はあまりにもびっくりして声が上ずる。
「ねぇ、本当に大丈夫?ふざけてるのかと思ったけど…
ここの所忙しかったから疲れすぎじゃない?」
そう言って膝の上からその子を抱き上げ、
”アッパおかちねぇ~”と言いながら高い高いしたりする。
うちの子?
え?うちの子_?
だって、そんなのムリだろ?
え?そんなの…ありえないだろ?
でも本当にそうだったら…
あまりにも幸せすぎて言葉にならない。
うぉんうぉん
うぉんうぉん
足元のバグジーが俺を見上げて吠える。
俺はバグジーを抱き上げた。
そうだ。
そうだよバグジーは確かにうちの子だ。
でもあの子は…
キュヒョンがその子にキスの雨をふらしてる。
…俺にはあんなことしてくれないのに・・・
ちょっと妬けるぞ。
俺は自然と手を差し出した。
それに気が付いたキュヒョンが優しく微笑みながら
その子を俺に手渡す。
もう一度ギューっと抱きしめ頬ずりをすると
その子はうれしそうに笑い俺の頬にチューっとキスをする。
アッパ、アッパと俺を呼ぶ声がだんだん小さくなる。
そしてとうとうすやすやと眠ってしまった。
帽子とマントをはずしてやった。
そっとソファーに横たわり、ちびギュの重みを胸に上に感じる。
その重みが何とも言えず心地よく俺もいつしかウトウト…
「ヒョン重くない?連れて行こうか?」
キュヒョンの声がして薄っすらと目を開ける。
『ん。大丈夫。』
「ヒョン本当に疲れてるんだね。」
『ん?いや大丈夫。ちょっと寝ぼけてただけだから』
「そ?ならいいけど。」
『キュヒョン…俺…本当にしあわせだよ。』
「なに?改まって。何言っちゃってんの?」
『いや、本当にそう思ってる。』
「ふーん。ならよかった。」
『キュヒョン。ほんとうにありがとう…』
「な、なんだよ本当に。気持ち悪いっつーの。」
『そっか。』
「うん…」
『だな。』
「ヒョン。」
『ん?』
「トリックオアトリート…ううん。トリックオアキス?」
『え?』
「だからトリックオアキス?」
『それはもちろんキス!』
目を開けてそういうとキュヒョンが微笑みながら
顔をグッと寄せてきたので自然と目をつぶった…
と、突然頭に衝撃を食らった。
あまりの痛さに思わず飛び起きると
険しい顔で仁王立ちのキュヒョンが目の前に立っていた。
『え?え?な、なに?え?ちびギュは?
あれ、アッパってトゥリットゥリって・・・
あれ?キュヒョン、ちびギュは?』
そう思わず口走る。
「ヒョン。何言ってんの?ちびギュってなに?」
『いや、バグジーも一緒で…トゥリットゥリって…』
「何寝ぼけてんの?」
『え?……』
訳が分からず俺は頭を思いっきり左右に振った。
そして”なぁキュヒョン…”と顔を上げると
猫耳付けたキュヒョンがいた。
これもまた夢のような話なんだが…
”あぁ~夢だったのか…”
俺は一瞬にして悟った。
ちびギュは俺が夢の中で作りだした産物。
それにしてもなんて幸せな夢だったんだろう。
本当にまだこの腕にあの子の柔らかい感触が残っている。
胸の重みも残ってる。
これはハロウィンの魔法なのだろうか…
本当に幸せな瞬間だった。
キュヒョナ…名を呼びながら
猫耳付けたキュヒョンをそっと引き寄せ抱きしめる。
そしてまたいつか俺のところに来ておくれと心の中でそっと話しかけた。
『トリックオアキス?』
キュヒョナ。
夢の中でお前が言ってくれた言葉だよ。
ハロウィンの夜はまだまだ続く。
魔法の言葉。
素敵な言葉。
Trick or Treat?
HappyHalloween
***********************************************
ちょっと一日遅れてしまったんです。
スパショとかに浮かれてまして…
でもとにかくアプ。
昨日は渋谷がすごいことになってたようで…
なんかハロウィンって盛り上がるよなぁ~
「何寝ぼけてんの?」
『え?……』
訳が分からず俺は頭を思いっきり左右に振った。
そして”なぁキュヒョン…”と顔を上げると
猫耳付けたキュヒョンがいた。
これもまた夢のような話なんだが…
”あぁ~夢だったのか…”
俺は一瞬にして悟った。
ちびギュは俺が夢の中で作りだした産物。
それにしてもなんて幸せな夢だったんだろう。
本当にまだこの腕にあの子の柔らかい感触が残っている。
胸の重みも残ってる。
これはハロウィンの魔法なのだろうか…
本当に幸せな瞬間だった。
キュヒョナ…名を呼びながら
猫耳付けたキュヒョンをそっと引き寄せ抱きしめる。
そしてまたいつか俺のところに来ておくれと心の中でそっと話しかけた。
『トリックオアキス?』
キュヒョナ。
夢の中でお前が言ってくれた言葉だよ。
ハロウィンの夜はまだまだ続く。
魔法の言葉。
素敵な言葉。
Trick or Treat?
HappyHalloween
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ちょっと一日遅れてしまったんです。
スパショとかに浮かれてまして…
でもとにかくアプ。
昨日は渋谷がすごいことになってたようで…
なんかハロウィンって盛り上がるよなぁ~