あっ、メール。
キュヒョンは手元のiphoneを開いた。
着信:抜けられる?
送信:ん~・・・今ムリ。
着信:了解。
「おい!キュヒョン!早く来いよ!」
「あぁ、チャンミン、今行くよ。」
今日はクリスマスの次の日。
俺はチャンミンの会社のクリスマス&年末パーティーに参加している。
前にチャンミンと俺が余興でやった”いちご”の評判があまりにも良すぎて、
今回のパーティーの一番の目玉としてセッティングされ、
俺が狩り出されるという・・・
何が楽しくて、こんなことを・・・
と、最初は言ったけど、チャンミンの達てのお願いときちゃ
ひと肌脱ぐしかない・・・
会場はミーミのホテル。
勝手知ったる我が家みたいなもんだから
まぁ、気分的には余裕みたいな物があったし。
ただ一つ気になることが・・・
このホテルの別会場にヒョンがいる。
毎年恒例、家庭の事情って方の盛大なパーティーが
このホテルの一番大きい会場で開かれている。
そこに来てるはずなんだけど・・・
チャンミンの会社はそれわかってて
きっとここでパーティーやってるんだろうな。
ヒョンの家の会社、
ボリョングループにアピールできるし。
ヒョンにはチャンミンの所のパーティーに行くとしか言ってないし。
一応写メ送っておこうかな・・・
"ヒョン、パーティー楽しんでね~
また後で♡"
----送信
よし、これでOK!
「おい、何にやけてるんだよ!」
「え?ヒョンにメールしただけで、にやけてなんかないよ。」
「ふ~ん・・・」
「チャンミンこそ。ユノさんは?
もう来るの?」
「うん。出番の前までには来るって。」
「ユノさん、まさか、ヒョンに言ってないよね?」
「うん。口止して置いたから。
大丈夫だと思う。」
「あっ、ほらユノさんだよ!こっちこっち!ユノさん!」
「ヒョン。待ってましたよ。忙しくなかったですか?」
「やぁ、チャンミン、キュヒョン。
ふぅ~。間に合ってよかった!」
「ギリギリでしたね。もう始まります。来てもらえてうれしいです。
あっ、ユノさん、この事、シウォン先生には・・・」
「俺は特別言ってないけど。話題になってたから、耳に入ってるかもなぁ。」
「話題?」
「そう。話題。だから気が気じゃないかもな。」
「誰が?」
「もちろん、シウォン先生、がだよ。」
ユノさんがにこやかに笑いながらヒョン事を話題にした。
「まぁ、大丈夫です。、
向こう絶対抜けられないから。(笑)」
そんな事を言っているうちに出番が来た。
「ユノヒョン。見ててね!」
そう言ってチャンミンが嬉しそうに笑った。
あぁ~疲れた。
でも、楽しかった!!
やりきった感溢れる俺とチャンミンは
ハイタッチをしてふたりでだきあったりして大喜びで笑った。
みんなが自分たちを囲み始めて
握手してくれとか、
一緒に写メ撮ってくれとか、
頭を撫でられたり、
肩抱かれたり、
揉みくちゃになってしまった。
「えっ?ちょ、ちょっと待って!」
突然目の前にサンタが現れた。
そして俺の手を引っ張って
人垣から連れ出されたので
びっくりして抵抗した。
するとサンタがいきなり俺を肩に担ぎ上げ、
広間の出口に向かった。
「おい!そこのサンタ!キュヒョンを離せよ!」
チャンミンがびっくりして思わず叫んだ。
しかしサンタはお構いなしで人混みをかき分け部屋の外へ出て、
なぜか、従業員用エレベーターに乗り込んだ。
そして、ドアが閉まるや否や、
俺はサンタにキスをされた。
なんだよ全く・・・
びっくりするじゃないか!
なんだか笑いが込み上げて来た。
くつくつ笑う俺に呆れたかのように肩をすくめるサンタ。

「ヒョン。どうしたの?パーティーは?」
『抜け出してきた。』
ヒョンがウィンクをしておどけて見せた。
「え?でもそれ大丈夫なの?」
俺は慌てて聞いた。
『うーん・・・まぁ大丈夫だろ。あんなパーティーより
キュヒョン。俺はキュヒョンが心配で心配で・・・』
「何だよそれ・・・」
『こんな写メ送ってくるから・・・』
「え?だって・・・ほら、あれだよ。景気づけだよ。」
『何だ、その景気づけって。』
「ん~・・・雰囲気だよ雰囲気。あんま真剣にとらないでよ。」
『とにかくダメだ。他の奴らなんかにあれ以上見られてたまるか!!』
「ヒョン。いつからいたの?」
『ユノさんが会場に入っていくのが見えたからちょっと覗いてみたら
どこかの誰かさんがいちごになってた。』
そう言うとヒョンがおでこをピン!とはじいた。
「イテッ!なにす・・・」
おでこを押えながらヒョンに抗議しようとした時
エレベーターが目的の階についた。
サンタに手を引かれながら連れてこられた部屋は
いつもの部屋だった・・・が部屋に入ってびっくり!
色とりどりのイルミネーションに彩られた部屋の中は
いつもの部屋とは全く違った装いでワインや料理も用意されていた。
「ヒョン。これって・・・」
『チョウミに頼んで用意してもらったんだ。
今日はここに泊るんだよ。』
「え?」
『キュヒョン。お互い忙しくて同じ家に居ながら
なかなか会えなかったからな。』
「ヒョン・・・」
『そんな顔して・・・感動なんかしちゃったりしてるのかな?』
「そ、そんなんじゃないって。なんで俺が・・そんな・・・別に感動とか・・・」
ヒョンがバカな事言うもんだから俺の心臓がものすごいスピードで鼓動してる。
『ったく、キュヒョナは素直じゃないなぁ~』
そう言って笑顔のサンタが俺をそっと抱きしめ鼻先にキスをした。
「ヒョン・・・」
『さぁ、いっぱい食べていっぱい飲んで・・・それから』
「それから?」
『ベットでキュヒョンをいっぱい食べる。』
「ばっ・・・何言ってんだか・・・」
『キュヒョンもいっぱい食べたいって言ってる・・・』
「はぁ?何を?」
『顔にしっかり書いてあるよ。』
「ち、ちがっ・・・そんな・・・うぅぅぅぅぅぅ・・・」
俺は恥ずかしくてヒョン胸に顔をくっつけたままうなった。
「ヒョンのパボ・・・」
そういうのと同時にふわりと体が浮いた。
『ダメだ・・・先に食べる。』
ヒョンがそう言ってびっくりしてる俺に笑いかけた。
『サンタさんはいい子の願いをかなえてあげるのがお仕事ですから!』
そういうヒョンの目がキラキラと光っていた。
どうやらサンタさんには俺の気持ちはお見通しらしいです。
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書いたはいいが
アプするのどうしようか悩んでて
やっぱせっかくだから・・・
と思いたってのアプ。
お付き合いいただきありがとうございます<(_ _)>