イベント-40- | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

ウォンキュ☆ひたすら妄想~

superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


twitter→@won_kyu7




『おいしい?』

「うん。もちろん。」

『そ。よかった。』

「ヒョンは?おいしい?」

『あぁ。うまいよ。あそこのホテルはデリバリーも一流だ。』

「それ聞いたらミーミが喜ぶよ。天下のチェ・シウォンさんに褒められたらね。」

『なんだ、それ。』
シウォンが静かにニヤリと笑う。


そんな他愛も無い会話をしながらまったりと過ごす時間がキュヒョンは好きだった。
穏やかに時間が流れていた。

「ねぇ、もう怒ってない?」
フッと思い出したかのようにキュヒョンが聞いた。

『なにが?』

「何がって・・・その・・・ジョンファさんのこと。」

『あぁ、別に。それがどうした?』

「え?だって、本当に怒ってたみたいだから・・・」

『・・・そうだな。今度またこんな事あったら・・・』
そう言いながらシウォンがキュヒョンをまっすぐ見つめ

『って、もうないよね、こんな事。よくわかってるだろうけど一応確認。』
シウォンはにっこり微笑んでいるのだが目が笑ってない。

「ないない。絶対ない。たまたまジョンファさんがおかしかったんだよ。
俺になんて興味あるやつなんていないし。
普通の奴は俺になんて興味ないかないから大丈夫。」
キュヒョンは本気でそう思ってるのでたちが悪い。

『それは俺が普通のヤツじゃないってこと?』
シウォンが片眉を上げ肩をすくめた。

「え?違うよ。そういう意味じゃなくて、あのその・・・えっと・・・」
キュヒョンがしどろももどろで慌ててるのをシウォンは満足そうに見ていた。

「とにかく、機嫌直してよヒョン!お仕置きももうなし!」

”さぁ、どうしようかね~”と言いながらシウォンが席を立ちキッチンへ向かった。

「あっ!逃げるのかよ。ねぇ、もうなしだからね!!」
キュヒョンはその背中に向かって声を掛けた。




食事が終わりソファーに移動して肩を寄せ合い
シウォン用意してくれたワインを飲みながら深夜番組を見ていた。

こうやって2人でゆっくり過ごすのはいったいいつ以来だろうか・・・
相変わらず忙しいシウォンは病院に詰めている日の方が多い。
同じ病院内にいてもすれ違いで顔を見ない日もある。
でもこうして一緒に過ごす時が少しでもあれば・・・と思えるようになってきた。


「あっ・・・」
『おっと・・』

 

ぼーっと見ていたテレビの大画面ににいきなり
シウォンが映し出された。

各界の著名人のⅡ世達が出ていた番組だったのだが
その中の今話題の人という事で紹介されたのだ。

”大企業の御曹司であり心臓外科医として若手No.1”の
今注目の人物として。

地位も身分もあるうえルックスが最高だと
セレブでゴージャスが売りの綺麗な女の人が
みんなに紹介している。

「これ・・・ヒョン?だよね。」

『あぁ、えっと・・・そのようだね。ったく俺は聞いてないぞ。』

「これ、この前のパーティ―?」

『あぁ、家族の事情って方の。かな?』

「ふーん・・・お仕事。だもんね。」

『そうお仕事。』

「あっ、変えないでよ。見てるんだから。」

『いや、おもしろくないよ。この番組』

しばらくリモコンの取りあいをしているとシウォンのiphoneが着信を知らせた。

『こんな夜中に・・・』
着信の相手がわかるとため息をつきながら電話を受けキッチン方へ消えていった。

どうやら今の番組が関係しているらしい。

もう一度さっきの番組にチャンネルを合わせると
まだシウォンお話題で盛り上がっていた。


そうなんだよ・・・俺なんかよりヒョンの方がずーっと危ない。


どうしてそれがわかんないんだろ。
キュヒョンは大きなため息ひとつ付きながら画面を見つめた。








『なぁ、キュヒョン。今度どこか出かけないか?』
電話が終わったらしく、戻ってきたシウォンがいきなりそんなことを言い出した。

「え?それ、デートとかそういうヤツ?いつも出かけてるじゃん。」
シウォンの質問のデニッシュを頬張りながら応えるキュヒョン。

『いや、そういうんじゃなくて・・・どこか、こーのんびりできるような・・・』

「・・・旅行ってこと?」
キュヒョンが目をちょっと丸くしてシウォンを見つめた。

『そう。海がきれいな南の島とか、ヨーロッパの古き良き時代をめぐるとか・・・』

「だって、やすみなんか取れるの?天下の大先生が・・・」

『ここ数年全然休んでないのでここらでちょっと休んでもいいかなって?』

「俺は別に大丈夫だけど・・・」

『どこか行きたいところある?』

「いきなり言われても現実味がないから・・・うーん。」

『キュヒョンが行きたいところだったらどこでもいいよ。
北極でも南極でも月にだって行ける。』

「またそんな事言う・・・そんなとこじゃなくても近場で十分!」

『せっかくだから遠くへ行こう。飛行機でも船でも何でも使って。』

「俺、しがないナースだからそんなお金持ってないからムリ。」

『お金の問題は気にしなくていいよ。』

「ダメだよ。そこはきちんとしなくちゃ。」

『わかったわかった。じゃぁ、行くところ決まったら徴収ってことで。』

「うん。きっちりしないとそこは。ちゃんと教えてよ。」

『わかったって。』

「でも・・・俺が休みとれるのかな・・・」

『とにかく行くんだったら早い方がいい。早速予定を立てよう。』

「え?そんなに急に・・・?」

『思い立ったら・・・って言うじゃないか。』

「ふーん・・・」

シウォンがそっと顔を寄せキュヒョンの髪にキスを落とした。
そしてそのまま唇へと降りてきた。

甘い吐息がこぼれる中、テレビからは相変わらず女の人たちが
シウォンの事を絶賛する声が響いていた。


”本物はもっと素敵だよ・・・そして今、俺が独り占めしてるし・・・”


優越感に体が震える。
クツクツ笑いながらキュヒョンはシウォンのキスに溺れていった。