痴話げんか2-⑩(sideシウォン) | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

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superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


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『あぁ、今向かってる・・・そっか・・・ん?いや、ちょっと・・・あぁ、わかってる。
ん~、それってまずいよな確かに。ん、あぁ、そのちょっと・・・わかったとにかくもうすぐ着くから。
あぁ、すまない。よろしく。』


『ふぅ・・・まいったなぁ。今回はちょっとヤバいなこれ。』

イトゥクとの電話を切り、首筋に手をやりふぅ・・・とひとつため息をついた。


すっかり家をでるのが遅くなり、朝イチの病院上層部とのミーティングにすっかり遅れてしまい
連絡もしてなかったのでイトゥクとヒチョルから交互に着信やLINEが入っていた。
というよりも昨晩はふたりのiphoneの電源を切ってしまった。

普段はいつ病院からコールがあるかわからないため、使命感から決して電源を切ることがなかっ

たが昨晩はどうしても誰にも邪魔されたくなく決して切ったことのない電源を落とした。
責任感の強いシウォンのこの行動を何も知らない誰かが聞いたら有り得ない事だと驚くだろう。


それほど大事な夜だった。


家を出て車に乗り込むんだところでiphoneの電源を入れた。


着信履歴をみて(ヤバいな・・・これ・・・)そう思いながら折り返しで連絡しようとしたところで
イトゥクからの何回目だかわからない着信があり、通話ボタンにタッチすると
やっと繋がったと言ってちょっと慌て気味なイトゥクに「お前、今日に限って何やってんだ。」
と怒られた。

 


まぁ、とにかく謝るしかないな・・・

シウォンはアクセルを踏み込み病院へと急いだ。

 

ふっとキュヒョンのしどけない姿が頭に浮かんだ。
決して飽くことがないキュヒョンのその姿に思わず頬が緩むのがわかる。


それにしてもさすがに昨夜はやり過ぎたかも・・・

『俺がもっともっと、どれだけキュヒョナの事を思ってるのか教えてやれば
もうキュヒョナを悲しませなくて済むだろ?』

などと言ってしまったものの、そのカラダに自分を刻み付けると言いつつ
結局は自分がどれだけキュヒョンに捉われているのかってことを思い知った夜だった。


(どうしても自分を止められなかった。)


最後には本当に泣かせてしまったが、自分の欲望に素直に答え一生懸命尽くしてくれる
キュヒョンが本当に愛しくて愛しくて、このまま自分のテリトリーの中だけに閉じ込めて
他の誰の目にも触れさせたくないと心の底から思った。


キュヒョンを自分の世界に閉じ込めておきたいと、
それを許してほしいと本気で神に祈った夜だった。


自分は元々は同性を好むという嗜好ではなかった。
自分で言うのもなんだが俗にいう”女に困った”ということもなく、それなりに付き合いもあったし
女の人と体を重ねるという事はごく普通の事だった。


そんな自分がちょっとした興味本位から始まってドンヘと付き合うことになった時も
別に抵抗はなかった。
自分はいわゆる”バイ”なんだと自覚しただけだった。


ドンヘとの付き合いに不満があったわけではなく、本当にただただタイミングの問題で
一緒にいることができないとお互い納得した上でのパートナー関係の解消だったし、
ヒチョルとも一回だけ関係を持ったがそれはただただお互いの傷を舐めあうだけの関係だった。

 

アメリカにいた時にも惹かれあった時には男でも女でも関係を持つようなこともあった。
”愛”という言葉に酔いしれてて、わかったつもりでいただけで、
誰と体を重ねてもいつも満足いくことがなく、その場限りの付き合いとなってしまっていたのだと
今ならわかる。


(神よ。
貴方は迷える私の前に天使を遣わしてくださった。)


元々キュヒョンはノーマルな嗜好の持ち主で、そんなには経験はない様だが
ごくごく普通に女の子に興味を持ち、付き合っていたこともあったようだ。
(まぁこれもウニョクから聞き出したり、コトの最中に無理やり聞き出したのだが・・・)
同性と関係を持つという事など全く考えてみたこともなかっただろう。
自分と出会わなければきっと今頃かわいい女の子と付き合っていたかもしれない。
けれどキュヒョンは自分と一緒にいることを選んでくれた。

 

『神よ感謝いたします。』


このまま車をUターンさせ、キュヒョンの元へ飛んで帰りたい気持ちを制するかのように
シウォンの車の駐車場で、イトゥクとヒチョルが自分を待ち構えていた。


『神よ我を救いたまえ・・・』


そう祈りを捧げると手を挙げふたりに合図すると車を停車させた。