読了。
![]() 【送料無料】獣の奏者(外伝) [ 上橋菜穂子 ] |
これで全部読んだなぁという気になりました。
以下、ネタバレ的なことを書きますので、まっさらな状態で読みたい方は、今日はここまでの方が宜しいかと思います。^^;
というか・・・まだ読んでいない方は、まっさらな状態で読まれた方が絶対いいと思います。^^
そういう幸運な方は、本日はここまでにされて下さい。m(__)m
お読み頂いてありがとうございました。^^
さて。。。
あてんしょん、を乗り越えても読みたい方、あるいは既に読まれた方へ。www^^;
とっても深い物語でしたね♪^^
まず、外伝のあとがきに『人生の半ばを過ぎた人へ』とあります。
良く分かります。。。自身、半ばは、とっくに過ぎてます。www
この年になると、酸いも甘いもある程度経験しているでしょうから、この物語の意味が子どもとは違う視点で捉えられると思うのです。
本編に、エリンとイアルの恋物語がなかった時も、「わざとだな」と思いましたが、外伝を読み、「完結したな」と思ったわけです。
そして、40も過ぎると「必要な時に、必要なモノ・人と巡りあうものなのだ」と感じます。
この世は、本当にうまく出来ている、と。
この物語の主題は「人工と自然」あるいは「脳と身体」なのだと思いました。
現代に生きている我々は、多かれ少なかれこの問題を抱えてます。。。意識してるかしてないか、あるいは出来ないか、は別にして。
養老さんは、都市化を脳化と表現して問題の所在を明らかにしてます。
が。。。その解決策は、各々各自でしなければならない問題であるところが、また難しいところです。
勝手な推測ですが。。。著者の上橋さんは、この物語を書くことで自分自身を癒していたのではないかと思います。(そして我々読者は、そのおこぼれにあずかっている、と。www)
良い本は、登場人物が勝手に動き出しているものだ。。。と、池波正太郎さんの本にも書いてあったように記憶してます。
そして、この本の中でも、登場人物達がそれぞれ生きて動いてます。
おそらく。。。著者の意識の下・・・の心の下。。。の魂から、ぽこっぽこっと生まれてきたのでしょう。
また精神病は、時代を映すものです。
20世紀初頭では、精神病と言えば『ヒステリー』がほとんど、現在そういう精神病はほとんと見られません。
そういう意味では、現在ではそれは無気力や分裂症などが時代を反映しているのではないかと思います。
原因は、自然と切り離されてしまって、それとの繋がりをどう回復すれば良いかさえ分からないということなのではないでしょうか。。。
単純に、山や海などの大自然に行けば良いというものではない事は、ある程度の大人であれば知っていると思います。
内なる自然との対話が必要である。。。と。
もっというなら身体自身自体が自然ですしね。
いずれ消えてなくなる自然物なわけですから。。。
うまく説明が出来たとは思えませんが。。。今日は、ここまでにしておきます。^^;
この本は、各人が、じっくり深く考えるきっかけになる良い本だったということは間違いないでしょう♪^^
今日も最後までお読み頂いてありがとうございました。^^
縁ということは、ありがたくも不思議なものですね♪
追記
ちょっと抽象的すぎましたね。^^;
現在は、なんでもボタン一つで出来ることがあります。
日常にそういうことが多いと、なんでもそうだという風に思えてくるようになっていくと思います。
しかし、人間関係にしろ自然にしろ、こちらの思うとおりにならないことが多いですし、面倒なことも多いわけです。
そういう面倒なことを、どんどん便利に効率よくしてゆき、豊かになった今、その悪い面が出てきているのだけども、対処のしようが分からない。
かといって、昔は良かったなどということは幻想で、物質的には今の方が良いに決まっている。
そういう風に見ると、保護された王獣は、現在人の比喩だと感じる。
矩のまま飼っていれば、大災害は起こらないかもしれないが、飛べない、子を生まない、くすんだ色の彫刻と化してしまう。
矩は、法律であり、世間の暗黙の了解であり、倫理だったり、世間そのものだったりする。
それが我々をしばっている。。。それら矩は不自然ではないのか?と。
外伝のなかの『秘め事』にしろ。。。貴族という設定だからとなっているが・・・。
あういう状況は、今も普通にあるではないか・・・。
私は、ジョウンではなくユアンなのだと思った。
かといって、それらを勝手に破り自由に生きることも出来ない。
また。。。獣と人だから、結局はわかりあえない・・・のであるが、そこで諦めるのは無気力を生むだろう。
分かり合えないことは、重々わかってはいるのだが、そのままにしておいてはいけないと、思う。
これ、獣と人。。。ではなく人と人も同じですね。
幼獣の頃から育てているのだから。。。と、思っていたリランにエリンは指を食いちぎられたわけですが。。。
私は、子がいないのでアレですが。。。これ、人の親と子も同じですよね。
といったようなことを、非ファンタジーで書かれていると読む気にもなりませんが、ファンタジーという形式だからこそ考え気付くという面があると思います。
恐らく著者は。。。単に魂から湧き上がってきたものを生み出していったのであって、こういうことを考えながら書いていないと推測してます。
結局。。。まだまだ焦点があっていない駄文になってしまいましたが、ちょっと心に浮かんだもので追記してみました。^^;
追記まで読んで頂き、大変ありがとうございます。^^