小劇場クルーズ~この素晴らしき役者たち~ -2ページ目

小劇場クルーズ~この素晴らしき役者たち~

最も身近で自由な表現方法である筈の演劇なのに、ごく一部の人々がその恩恵に浴しているだけの現状はとても寂しい。
人知れず才能と輝きを秘めた役者や深い感動をもたらす舞台が、星の瞬きのように次々と光っては消えを繰り返し永遠に忘れられるでは、本当に勿体ない。

劇団三日月座『ト音』[横浜・横浜国立大学 第一食堂下 共用室3、本日千穐楽]を観てきました。

 

「君には期待してるよ」
先生、見えてますよ。嘘の音。

東京都内の高校に通う、新聞部の藤と秋生。
教師たちしか読まない校内新聞に嘆いている二人は、
生徒たちの足を止めるべく、教師たちの「嘘」を記事にし始める。
一方で、保健室通いの秀才長谷川は、音への興味から、
固有振動数の共鳴で物体の破壊を試みていた。
ある日、秋生は嘘がまとわりつく教師坂内から先制攻撃を食らってしまう。
それをキッカケに意気投合する3人は、「嘘の破壊」に乗り出すが、
その先に待っていたのは、嘘と願うような真実だった。

                                     ~説明文より~

 

劇団5454(ランドリー)の代表作であり再演を重ねている大好きな戯曲を大学生が演じる!!

 

しかも日頃から応援している劇団三日月座がやるというのでダブルキャスト【A・B】両方を観てきました。

テンポがよくスタイリッシュでうんちくも楽しく、終盤ではしっかり泣ける仕上がりには2013年初演版を観て以来5454を応援している者としても太鼓判の大満足。

前売り500円でキャパ40名程度だっただろうか!?

あのクオリティならキャパ80名の会場で10回公演しないと勿体ない。

 

この時期、例年寂しいのが3年生が引退してその演技を今後は観られなくなること。                   

毎年必ず華が有って上手い人が居るし、おもてなしが実に気持ちが良くてお気に入りの劇団なんだけど、優秀な学生だから役者になるべきと強く勧められないのがもどかしい。