母の戦争 空襲の話しの覚書き | ほほえみの宝石(ジュエリー)〜毎日はspecial day〜 Cica(シシィ〜sissi-jam)の ゆるゆる雑記帳

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楽しくても辛くても… 毎日はspecial day
ほほえみの宝石を心に持っていると special Life
完璧じゃなくても まず一歩踏み出そう。
うれしい 楽しい 好き と感じたこと できるだけ書いていきたい。

🎶

敵機来襲。敵機来襲ー

サイレンが鳴る

空襲は敵機の爆撃は銃弾と思い込み

防空壕に逃げた人はみな焼け死んだ。

川に逃げた人もそこで多く焼け死んだ。


火を吹きながら落ちてくる焼夷弾が

階段を降りる祖父の肩をかすめた。

当たっていれば死んでいただろう…

周りは火の海。

家は焼き出され

何も持たずに逃げた。


行く途中で 子どもを抱えて

死に絶えている人の横を通り

おおくの死んだ人をみながら

王子動物園近くの稗田小学校へ避難した。

小学校に逃げた人は助かった。

疎開させた祖母のミシンが唯一残った。

先に広畑区才に縁故疎開していた

K子姉は空襲の怖さを知らない。

灘は焦土となり

そこから家族で歩いて

神出町宝勢の祖父の長兄の家へ。

塩屋辺りで親戚がリヤカーで

迎えに来てくれて また歩く。

疎開先で聴いた玉音放送は

雑音だらけで殆ど聴き取れず。

天皇陛下の声は

 耐へ難キヲ堪へ忍ヒ難キヲ忍ヒ

 以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス

だけ聴けたことを覚えている。


疎開から12年 母家の建ててくれた

荒屋のような家で 一間に6人暮らし。

台風の時は家が本当に

バラバラになるかと怖かった。


疎開先では母家と格差があり

ひもじい思いをした。

K子姉と水汲みに行ったり

池で洗濯したり。

学校の休みは借りた田んぼに入った。


お弁当は 周りが彩り良い物で

うらやましかった。

何も入ってなくて

人に見せられないから

いつも隠しながら食べた。


祖父が仕事続かず

プライド高いだけで 

お金を稼がない

甲斐性なしの人 だったから

祖母は疎開先でも灘でも

大変な苦労をした。


とてもモダンな祖母は

畑仕事にミシンで洋裁

専売公社でも働きながら

親戚の反対を押し切り

K子姉と母を高校に入れた。

 勉強で身につけた物は

 誰にも取られないから。

K子姉は秀才で美しい人だった。

単位を取っていない教科も

勉強していた。

数え90歳で今も美しいままだ。

母は高校の勉強についていけず

特に運動と数学は嫌いだった。


お金がない中、高校に入るが

授業料が払えなくて前日夜に

卵を売りに大蔵谷あたりまで

自転車を漕ぐ。

山賊に襲われそうな気がして

怖かった。

卵は売るのでガチョウを買い

ガチョウの卵を食べた。

ガチョウは賢く

朝に檻を開けると池で1日遊び

夕方になると呼んでなくても

一同連れ持って檻に帰ってくる。

イタチに襲われないよう必ず鍵をかける。


鶏を屠って夕食に出ても

さっきまで生きていたから

どうしても食べられなかった。

働き出して灘に戻り

姉達と共同生活。

祖父は大丸神戸製鋼日本生命タバコ屋喫茶店などするも

仕事は続かず。

仕入した物を色々とリヤカーの様な

物に積み売っていた時は

子どもながら恥ずかしかった。


祖母は  大久保専売公社から

灘へ戻ると遠いため樟脳会社へ行き

祖父が亡くなった後も

定年まで働いた。

年金をいただきながら

家事手伝い代行の仕事をする。

幼少期に心臓にヒビが入り

脳梗塞で半身付随になってから

次弟の家で在宅介護。

祖母の年金も役に立った。


祖母が母へ よく言ってたこと

夫が稼がないから生活は苦しかった。

働けなくなると厚生年金は

ありがたい。

年金は必ず満額かけておきなさい。


うちの親戚には そのためなのか

親兄弟姉妹 子ども含めて

お金の貸し借りや貰うことは

未だかつて1円も無い。

私も親にお金は借りたことは無い。


母は 

焼け出された時から今まで

長いようで夢を見るように短かった。

ひもじくてお金が無くて

兄弟姉妹にお金を借してほしい

なんて絶対に言いたく無い。

だから離婚の危機もあったが

我慢してパート仕事を頑張った。

すべては老後のため。

年金はありがたい。

医者通いの日々だが

今は 天国の様な暮らしや。

草を食べたりするような

ひもじい思いも今はしてない。

お腹がすいてすいてひもじい

って あんたにわかる?

戦争はいやや。

と言う…


毎年 お盆休みに必ず聴かされる

母方の祖父母…

外祖父外祖母の事と

むかしばなしです。