近所の駐車場に自動車が止っている。駐車場だから、自動車が止っているのは当然なわけで、これが馬とか羊だったらおどろけよ、という話なのだが、そこに止まっているのは、真っ白な、軽のバンなのであった。それが、数日後に同じ駐車場をみると……

…… なんかラインが入っておる。ドレスアップや。オシャレなヤツや。これってボンネットにだけ入れるものなのかしら？天井から、後ろのドアまでぐるっと入れたりはしないのかな？全部にラインを入れるのは、ダサかったりして、そんなことよりも

金ぴかのホイールにしたり

タイヤをでっかくしたり

変形してロボに

なったりしたほうが

オシャレなのかしら？

かしら？

…… なんてことを考えながら、車の変化を楽しみしていたのだが、ある日、車のバックドアを見てみると

迷彩。

正面が、幾何学的なラインで、バックドアが迷彩。さらに、天井を見ると……

さくら？

桜の花が咲いたデザイン。なんなんだこれは？こういうデザインが流行っているの？ぼくには、この車には、3人のオーナーがいて、それぞれが、幾何学模様、迷彩柄、桜模様でもめた結果、それぞれが勝手に車のドレスアップを開始するという、ドレスアップ三国志が繰り広げられているようにしか見えないのだが、こういう時に、自分自身に、オシャレの素養がないのが、本当に悔やまれる。悔やまれるのだが……

これは変だよね？

やるんだったら、どれかひとつに統一するよね？それともこれは、車を塗装するサンプルかなんかで、あえて、前面、後面、天井を違う色で塗っているのであろうか？だとしても、部分部分が違うせいで、かえって完成のイメージが、しにくくなっているような気もするのだが、…… いや、変だよね？

ぼくは免許も持っていないので、車を買うことは絶対にないのだが、買う時には、どれすあっぷ天下三分の計のどはもちいずに、しっかりと天下統一を果たしてから、挑む所存でございます。

ぼくの人生につづく。

どれすあっぷ。