今は本尊雑乱の時

 

『この御本尊様を拝みなさい。ぜったい幸福になれます』というが、大きな確信がなければ言いきれない。霊友会、立正佼成会、仏立宗など、みな同じことをいう。同じく聞こえると思う弱い心があってはならない。ぜったいに幸福になり、悩みは解消します。日蓮正宗の御本尊様は、日蓮大聖人様の真のご本意であるからである。

 

 いかなる日蓮宗にいってもない。裏付けとして、ひとこと申します。

 この日蓮正宗に、天皇も帰依し、本門の戒壇を建立するようになった場合、戒壇の御本尊様をどこの宗派が出せるか。大聖人様ご遺命に、天皇が必ず御本尊様を奉持するとき、紫宸殿に奉る御本尊様をしたためられてある。

 

 紫宸殿御本尊様を、どの宗派が、天皇にさしあげられるか。

 わが日蓮正宗の大石寺に、代々猊下によって、守られている。しからば、ただ御本尊様を拝んでいればよいのか。旧信者と異なり、折伏がある。

 

 学会の信心に、なぜ功徳があるかを申しあげる。文証として、如説修行抄(御書全集五〇三ページ)のなかに、『末法の始めの五百年には云云』と。

 また釈迦は四十余年、天台は三十余年、伝教は二十余年、日蓮大聖人様は二十七年ともいわれている。

 

 日蓮大聖人様のときに、破るべきものは、念仏、真言等である。現在破るべきものは、インチキ日蓮宗である。現在は、本尊が雑乱している。正しき本尊が、誤れる本尊を打つときである。御本尊様をしっかり拝んで、折伏すれば、いかなる悩みも解消するという、如説修行抄の原理である。御本尊様を拝んで折伏すれば、なぜ功徳があるかを話して、終わりとする。

 

昭和29年5月30日

足立支部第三回総会

星薬科大学講堂