学会の殿(しんが)りも外では一番
いま、地区部長の話しのなかに、しんがりということがでてきたが、しんがりほどだいじなものはない。
ある学校で、ビリが六十点だったとする。それが、程度の低い学校へ転校すれば、優等生になれる。学会は人材の集まりです。学会についてゆけないで落ちたものも寺へいけば総代になっている。
班長というのは、重要な地位である。いま支部長が偉そうにみえるが、いまに班長もえらくなる。自分の地位を捨てないでやりなさい。
前田公の甥である某は、おじの前田公を水風呂にはいらせて逃げたといういたずらものだが、上杉謙信が、この男を拾って禄を与えた。この男が戦場でしんがりをつとめたが、負けいくさのときに、ゆうゆうと最後を引き受け、最初に攻めてきた敵に小便をひっかけて、全軍をそのまま退けたという話しがある。
学会のしんがりも、他の会ではやれないような、しんがりぶりをやってもらいたい。学会で一番弱いものでも、
外へいったら、一番強いものであるというようになりたいと思う。
昭和28年11月30日
本部幹部会
学会本部