前理事長としての挨拶
当学会は、牧口先生を初代会長として、それ以来、わたくしは初代理事長として、二十年間、この席にあり、ようやく、この会場(教育会館講堂)が、会員によって満ちあふれるにいたりましたことを、深く感謝しております。
つきましては、牧口先生なきあと、第二代会長も、いまだ空席のおりに、わたくしは釈迦の教法たる法華経を、当学会の指導理念としたことが、わたくしの重大なる誤りであったことに、気がつきました。よって、学会の遠き将来を考え、より偉大なる前進を思い、身の謗法を深く感じて、理事長の席を、二代目の矢島君にゆずることを決心いたしました。
矢島君は、第二代の理事長として、いっさいの事務を継承してくれることになりました。今後とも、矢島君をわたくしどうようにご支援され、さらに飛躍発展されんことを請い願うしだいであります。
それでは、お前はなにをするのかとお思いになるかもしれませんが、わたくしは、みずから深く期するところがあります。
わたくしは、偉大なる御本尊様をいただき、宗祖日蓮大聖人様を、ぜったいに信じたてまつりて、第二代の会長、第三代の理事長を推薦、推戴、学会の前途を、あくまで見守って、命のあらんかぎり、妙法のため、当学会の発展のために、身をささげる覚悟であります。
昭和25年11月12日
創価学会第五回総会午前
東京教育会館