第七回夏季講習会(昭和二十七年八月五日 総本山大石寺)


 一日も早く楽土建設せん


 五日間も、この夏季講習の席上において、御法主猊下より、ありがたいご法話をいただいたことは、いままでにみられなかった。その御法主猊下のご慈悲に対しても、人々にこの正宗を伝えしめ、一日も早く、平和な楽土を建設すべきである。

 

 御本尊様の功徳は、けっしてことばや口では言われぬ。信心弱くしては願いはかなわぬ。また、御本尊様の用を果たさずしては、利益はいただけるものではない。

 

 願いのみして行をせぬ、といったような横着な信心では、けっして願いはかなわぬ。宝の木の植わっている畑を粗末にせず、わが己心の妙法蓮華経を本尊とあがめたてまつって、ますます強盛な信心を続けてゆくように望む。


                      (昭和二十七年八月五日 総本山大石寺)




第七回夏季講習会(昭和二十七年八月五日 総本山大石寺)


 来年は徹底的な訓練


 今年は、講習会参加人員が多く、四か所の宿坊に分かれるなど、そうとうの混雑が予想されていたが、みな統制ある団体行動をとって、元気に下山できたことは喜ばしい。とくに、男女青年部が敏速な行動によって、輸送に、伝達に、整理に、万事たのもしい活躍を示してくれたことは、会の円滑をはかるのみでなく、ひじょうにうれしいことであった。


 なんといっても、御本山に登り、親しく大御本尊様を拝まなくては、本物の信心にはなれない。こんなありがたい御本尊様を、わずかな御開扉供養で拝むことのできるのは、当本山であればこそであり、まことにもったいないことである。今後も、できるだけ多くの会員を登山させるよう、計画を立てたいと思っている。


 ただ、残念に思ったことは、多人数のために、学会再建当時の講習会にみられた、きびしい教育、訓練のできなかった点であるが、来年あたりは、教学を中心として、闘士養成のための、徹底的な訓練の講習会を行ってみたいと考えている。
                 (昭和二十七年八月五日 総本山大石寺)