⑥その他
帝釈さま = もとは忉利天の主の帝釈天。十二天の随一で、梵天と共に仏法守護の諸天善神である。
しかし日本に入ってきて、帝釈さまとして祀られるようになると、まったく邪宗教の商売看板にされてしまっている。帝釈を
祀る所は多いが、いずれも占い、祈禱、虫封じを専門にした邪教と化している。
荒神さま = この荒神様も日本へ来ては、カマドの神様として、台所のすすけた所に真黒になってまつられている。また地の主・屋敷神として祀ってある所もある。
荒神の本名は三宝荒神、仏法僧の三宝を守護するのが、その本来の使命なのである。
こんぴらさん = 古来、海の守り神として崇められ、江戸時代には一生に一度のお伊勢まいりと、金刀比羅まいりを念願とするといわれるほど流行した。
金刀比羅とは、元の意味はインドガンジス河に住む鰐(わに)のことで、インドでは王舎城の守護神とされていた。四国のこんぴらさんは神仏混合によって、今は大物主命を祭神としている。
その他竜神、水天官等水に関係ある神とされているが、正法を信じないで、これらの神をあがめれば不幸になる。
えびす・大黒さま = 日本では福の神の代表的なものとされている。大黒天はもともと仏教守護の神で降魔忿怒相の戦闘神と施福愛楽相の二様あった。そのうち飲食を豊かにするインドの神様の方が日本人にうけて、渡来してから、いつのまにか大きな袋をせおった大国主命にすりかえられてしまった。
さらに室町時代末になると、全然関係のない「えびす」(事代主命とも海浜の神ともいわれる)とだき合せで、一対の福の神として流行した。七福神というのも日本で作られたもので、えびす、大黒に毘沙門天、弁才天など一群の福神がよせ集められ、邪宗の寺院に一つづつ祭って七福神詣などと宣伝、邪宗の金もうけの道具につかわれていた。
山の神 = これなどは拝む対象もなく。ばく然と信じられている全くの俗信で、山へ行けば山神、海へ行けば海神がいると信じている。そのため木材の切り出しや出漁に、忌日をもうけたりしている。農家では「タガミサンをまつってこんか」といって、田におみきや赤飯などをそなえている。
その他、井戸神、なんど神、便所神などがいると信じられているが、これらはいずれも、まったくの迷信である。