戸田城聖全集質問会編 237 子供の脳水腫
〔質問〕 八歳の子供が、脳水腫で、頭に水がたまるのです。月に二度ずつ水をとっていますが、いっこうになおりません。また、脳を圧迫するので、目も見えなくなり歩けなくなりましたが、なおるでしょうか。
こういう質問が、難問中の難問というのです。夫婦そろって信心していますか。(いいえ)
していない、これは、ますます難問です。はっきり、なおるとも、なおらないともいいきれないのです。そこで筋道をたてて話すから、よくお聞きなさい。
およそ、首から上の病気は、謗法のうちでも、もっとも重い業病です。法華経のなかに「七宝の冠」という話があります。七宝の冠とは、なにをさすかといいますと、目が二つ、耳が二つ、鼻の穴が二つ、口が一つで七つになり、これが七宝です。この七つの宝の痛むところ、みな謗法のいたすところなのです。この目鼻口の神経をつかさどる頭脳に水がたまるとは、いかなる謗法であるか、言語に絶するものがあります。
このような頭をもって生まれてきた子供はひじょうに苦しむ、またその子供をもつ親の悩みはいかばかりでしょう。みなこれ眷属なのです。
さて、しからば、これを救い、この悩みを解決する方法は、御本尊様を信じてひたぶるに拝む以外にないのです。まず親が信心し、親自体がそのような子供をもたねばならない業因をなくすのです。そうして、親にそのような業因がなくなったとします。すると子供はどうなるか。もはや、親のまえにそのような姿をして、親を苦しめる必要がなくなるのです。すなわち、なおるか、さもなくば死んで、親の縁を断つかどちらかです。子供が死ぬのは、かわいそうだと思うかもしれませんが、そうではありません。親の業因がとれたとき、同時に子供の業因もとれて、今度はりっぱなじょうぶな子供となって生まれてきます。ゆえに、親がしっかりと信心する以外に方法がないのです。