戸田城聖全集質問会編 210 息子が不良
〔質問〕 息子が不良で困っています。本人もときどき拝んではいるのですが、どうしたらよいでしょうか。
いちばん困った問題です。まことにこれには答弁のしようがないのです。不良をどうするとか、こうするとかいうことは、親の責任でありますから、よく子供がほしい、ほしいといいますけれども、子供だって、いい子を産まなければだめです。
ただ自慢するわけではありませんが、私の家内の話を、ひとつあなたに聞いてもらって、答弁にかえます。
私の家内は、やはり母親ですから、子供がいま、慶応大学へいっているのですけれども、勉強のときには、神経質のほうですから、母親を手こずらせることがあるのです。このときには、もうおつとめだけです。
本人が試験を受けにいっているあいだは、きょう何時から何時まで試験があると聞いておいて、家内はそのあいだじゅう勤行をしております。そして、ようやく子供も無事に卒業するようなかたちになりましたが、今度は就職問題でありますけれども、自分では確信をもっております。そして、おつとめを、おつとめをという気持ちです。
今度、登山して猊下にお目通りしたいと願っておりますが、なにか買物して五十円玉が出てきますと、それを一生懸命にためまして、今度もちょうど一万円たまったというのです。それをそのまま猊下のもとへさしあげたいといっておりますが、この信心の気持ちなら、私はひとまず合格だとみています。
会長夫人ともなれば、人のなかへ出ても、なにかと偉そうな顔をしたがろうと思うのに、それは絶対にいたしません。よき信者として、子のよき親として、ひたぶるにこの御本尊様にお願いするだけです。それで私は、家内を信頼しておりますが、あなたの心がけも、そこまで達すれば、お子さんはしぜんになおるはずです。