戸田城聖全集質問会編 85 折伏して相手が暴力をふるってきたら
〔質問〕 相手が無鉄砲に暴力をふるってきたときに、自分はどうしたらいいのですか。折伏した場合に、そんなときがありましたのでおたずねします。
折伏をして、けんかになるようなやり方はおかしいです。日常生活でけんかするなどというのは、夫婦げんかだけです。そこで、そういう場合には、むこうが怒ったら、怒らせた自分が悪いということに気がつかなければなりません。それが第一。
それから、逃げるが勝ちといって、そういうときには逃げたほうがいいのです。夫婦げんかだって、女房をなぐったり、けとばしているあいだは、まだ未熟なのです。女房に文句いわれたら南無妙法蓮華経といえるようにならなければだめなのです。いよいよ危なくなったらゲタをはいて逃げるのです。そういうふうになれば人間も一人前です。
かりに、わたしが兄で、妹が七つか八つだとして、それでまじめにけんかなんかするばかがありますか。だから、女房より自分のほうが偉くなればいくらでも逃げられます。逃げたって恥でもなんでもありません。ぼくも一回だけ逃げたことがあります。それで、また呼びにくるかと思って……ところが、いくらたっても呼びにこないのです。むこうもかんかんに怒っているのだから……。まあ悲劇もあることがあるけれど、逃げたほうがいい。だからぼくはけんかなんかしないのです。
だけれども、だれかのけんかであれば、すぐ見に行きます。けんかしても負けたことはありません。しかし暴力ではありません。暴力なんかふるえるわけがないのです。
だから、今度も大阪の地検を相手に大げんかやっているではないですか。絶対相手が悪いのです。大阪の地検などというのは、国家権力をもっているから強いのです。総評から対決しようなどと、そんなものオモチャみたいなものです。炭労などは、問題ではありません。けれども、けんかというのはやってもいいが、負けそうになったら逃げてしまいなさい。そして後からゆっくりやるのです。暴力などをふるってはいけません。学会には暴力などは断じてないのです。