戸田城聖全集質問会編 67 お供えの水にシキミの葉を入れるのか

 

 〔質問〕 御本尊様にお供えする水に、シキミの葉を一枚人れているのを見ましたが、入れたほうがいいのでしょうか。

 

 入れたほうがいいのです。シキミについて、いま質問がありましたから申しますが、経文を読みますと、インドという国には香本が多いのです。暑い国でありますから、匂いの木が多いのです。がりに伽羅とか栴檀とか申しまして。ひじょうに匂いの高い木があるのです。これは一応むこうには虫が多いために、また、それとにらみあわせてできたかどうかはわかりませんが、インドのように暑くありませんから、日本では香木がないのです。そこで日本にある香木、香りのいい木と申しまして、虫のつかないものといえば、それはシキミなのです。それでシキミをば、仏様にさしあげることになっているのです。

 いま一つは、草花を仏様にあげることは、無常を意味するのです。ところが、この仏法は永遠の生命を意味するのです。シキミほど長生きする木はないのです。この二つの意味で、シキミを御本尊様へあげるのです。また、浄めるという意味もあるのです。ですから、お水にはシキミの葉をお入れになったほうがよかろうと、私は思います。